PXG 0811 ドライバー
打ってみると?(弾道は)
試打クラブはロフト角10.5度。ノーマルポジションだとリアルロフト角が11.75度でフェース角が-2度。表示よりも少しだけリアルロフト角が大きめで、オープンフェースの度合いはやや強め。ライ角がフラットなことも相まって、アドレスすると左のミスが出づらい顔つきをしている。
シャフトはアルディラ ROGUE BLACK LIMITED EDITION。硬さはツアーSで、振動数は271cpm。アフターマーケット用のSフレックスの中では、かなり硬めの設定だ。ワッグルすると手元側が硬く、中間部分がほんの少ししなる。長さは実測45インチでバランスはD3(60度法計測)。クラブ重量は317gとなっている。
アイアンでウォームアップ後、PXG 0811 ドライバーを打ってみた。「シュパーン」と甲高い金属音とともに、ボールは高弾道で力強く飛び出した。フェースの弾き感が強く球離れは早めだ。
ストレートボールを打つつもりでスイングしたら、1発目は軽いフェード弾道。数発続けて打ってもストレートから軽いフェード。見た目通り、捕まりよりも左のミスが出づらく、重心距離が長そうだ。インパクトゾーンでヘッドが返りやすいタイプではない。インサイド・アウト軌道で意図的にフックを狙って打っても、軽いドロー弾道。ボールは捕まり過ぎず、引っかけ、チーピンが出づらいドライバーである。
ヘッドスピードを46m/sぐらいに上げて弾道計測してみると、打ち出し角が15度前後でスピン量は2500~2900回転。重心高は極端に低くない感じで、芯を喰うと適度なスピン量で飛んでいく。ロフトの影響もあるが、キャリーで飛距離を稼げるタイプだ。
装着されるアルディラ ROGUE BLACK LIMITED EDITIONは、中調子でシャフトのしなり量は控えめ。トップからダウンの切り返しでは中間部分が少ししなり、しなり戻りのスピードはそれほど速くない。ゆったり振るよりも、しっかり叩ける(叩きたくなる)シャフトだ。先端側の剛性が高いので、シャフトの特性としては左のミスが出づらいタイプである。
ヘッドもシャフトも捕まるタイプではなく、オープンフェースの度合も強め。スライサーよりもフッカーの方がアドレスしやすく、かつイメージ通りの弾道が打ちやすい。そしてフッカーの方が効率良く飛距離を稼げる。ドローやフックが持ち球で、クラブで左へのミスを軽減したいゴルファーには、方向性が安定してやさしく飛距離を稼げるドライバーだ。