ミズノ JPX900 ドライバー
打ってみると?(弾道は)
ロフト角可変式でヘッドは1種類のみなので、試打クラブはニュートラルポジション、ロフト角9.5度に設定した。シャフトは純正の「オロチ ブルーアイ D」のSフレックス。フェースアングルスライダーもニュートラルの位置に設定したが、アドレスするとややフェースが開いた感じになる。ワッグルするとシャフト中間部分がクイッとしなり、Sにしてはやや軟らかめだ。
まずはやや軽めにスイングしてみた。「バシュ」と少しくぐもった金属音とともにボールが飛び出した。前作850と比べると音が控えめで、ボールがつぶれる感触が手に伝わる。真っ直ぐ打つつもりでスイングしたら、軽いフェード弾道。ニュートラルポジションでは、わずかだがボールがイメージよりも右に飛び出す。ニュートラルポジションでもフェースがやや開いているのかも知れない。
ヘッドの挙動的にはつかまりが悪い感じはしないが、スライサーがドローを打てるほどつかまる感じもない。まさにニュートラル(中立)な感じに仕上がっている。
弾道計測してみると、打ち出し角は12~14度で、スピン量は少なめ。ニュートラルポジションでも低スピン気味で、キャリーとランで飛距離を稼げる。ミスにも強く重心の深さを感じるドライバーでありながらも、上手く低重心になっている。
フェース中央付近で打つとバックスピン量は2700~2900回転。フェースの上側でとらえるとスピン量は2000~2500回転前後まで減り、低スピンで効率良く飛ばせる弾道になった。
純正のSシャフトは、切り返しで中間部分がやや大きめにしなり、インパクトゾーンではシャフト先端側が大きめにしなり戻る。これによりヘッドはアッパー軌道になりやすく、高弾道が打ちやすく仕上がっている。
『JPX900 ドライバー』は調整機能が非常に豊富なドライバーであるが、ニュートラルポジションにおいては、つかまりは適度に良く、前作850よりも低スピン弾道が打ちやすい。ミスに対しての許容範囲が広いので、打点位置がバラつきやすいゴルファーでもやさしく飛ばせる。
調整機能を利用して、ロフト角と重心の深さ、そしてつかまり具合を調整すると、様々なタイプのゴルファーが飛ばすのに最適な弾道を得られるドライバーである。