三菱レイヨン FUBUKI V
シャフトの挙動
シャフト試打で使うヘッドはテーラーメイドのM2。ヘッド体積はルール最大級の460cc、ロフト角は表示9.5度で、リアルロフト角は10度前後というもの。
試打するシャフトの種類は50グラム台のSフレックス。ワッグルすると、手元側がクイッとしなる。これに対し中間から先端側は、手元側に比べるとしなりが少なめとなっている。
実際に打ってみても、トップからダウンに切り返した時、シャフトの手元側が「クイッと」しなる。そしてダウンからインパクトにかけては、シャフト全体が力強くしなり戻る。
印象に残ったのがしなり戻りのスピード。シャフトは力強くしなり戻るのだが、しなり戻りのスピードはそれほど速くないので、インパクトではフェースが被りにくく、左へのミスが出づらくなっている。シャフトでボールをつかまえたい人には物足りなさを感じるが、左へのミスが出やすい人にとっては、コントロールしやすい。叩いても引っかけやチーピンが出づらいので、しっかり叩けるシャフトだ。
インパクトの感触はメーカー側の意図通りで重厚。当たり負け感が少なく、軽く振ってもしっかり振ってもボール初速が出やすく、ヘッドの入射角も安定している。
先端側がしっかりしているので、つかまるタイプのシャフトではなく、弾道はニュートラル。ストレートボールを打つつもりでスイングすると、ストレートから軽いフェード弾道が打ちやすくなっている。
これまでのFUBUKIシリーズ同様、このVシリーズも手元側にしなるポイントがある。ゆったり切り返す人にタイミングが取りやすく、そしてしっかり叩ける。左へのミスを軽減して飛距離アップ狙いたい人や、エネルギーロスを減らし、効率良くボール初速を上げたい人には、非常に満足度が高いシャフトだ。
【適正ヘッドスピード】
FUBUKI V50(S):43~47m/s