グローブライド オノフ フェアウェイアームズ KURO
打ってみると?
試打クラブはロフト角15度。シャフトは純正装着されている「SMOOTH KICK MP-617F」のSフレックス。ワッグルすると手元が硬めで、中間部分が粘るようにしなる。アスリート向けだけあって、全体的に硬めだ。
アイアンでウォームアップ後、3Wを打ってみた。「シュパーン」と弾き感の強いインパクト音。フェアウェイウッドにはめずらしいチタンフェースを採用していることもあって、まるでドライバーを打った時のような鋭い手応えを感じる。
いい感じでとらえると、弾道は伸びのある中弾道。特徴的なのがスピンの少なさだ。フェアウェイウッドはドライバーよりもロフト角が大きいので、スピン量が増えるのが当たり前だが、この「オノフ フェアウェイアームズ KURO」は吹き上がる感じがまったくない。低重心設計の効果で、ドライバーを打った時のような放物線弾道がオートマチックに打て、キャリーとランで飛距離を稼げた。
ヘッドスピードを44m/sに上げて弾道計測してみると、地面から打った時のスピン量は2800~3000回転。低めにティアップして打ってみたら、スピンはさらに減って2600回転前後となり、ドライバーに近い飛距離が出た。
方向性はストレート弾道をイメージして打つとストレート。ドライバーと同じくつかまりはニュートラルで、弾道をコントロールしやすい。フェードをイメージすればフェード、ドローをイメージすればドローが打てる。それでいて叩いても左に行きづらい特性があるので、直進性も申し分ない。
シャフトは切り返しで中間部分がムチのようにしなる典型的な粘り系で、インパクトにかけてグイッと力強くしなり戻る。バネ性の強さを感じるシャフトだ。
ドライバー同様、この3Wも直進安定性に優れ、かつ低スピンで飛距離を稼げる。ヘッドスピードが遅い人にとっては、スピンが少ないのでボールがやや上がりづらいが、ヘッドスピードが速めのゴルファーが使えば、飛びと方向性の両方を手に入れられる、頼もしい3Wである。