マーク金井の試打インプレッション

キャロウェイゴルフ スティールヘッド XR プロ アイアン

2017/07/11 11:00

打ってみると?

試打クラブに装着されるシャフトは、軽量スチールの「日本シャフト NSプロ 950GH」のSフレックス。“プロ”とネーミングされているが、アドレスするとヘッドの大きさを感じ、見た目に安心感が沸いてくる。ヘッドの大きさに対してグースの度合いは少な目で、つかまりよりも左のミスが出づらいことをさりげなくアピールしている。

まずは7番アイアンから打ってみた。「スパーン」と弾き感の強い手応え。アイアンを打っているのに、ユーティリティを打った時のようなフェースの薄さが手に伝わる。肉薄フェースの影響だろう。「X-14」よりも「スティールヘッド XR プロ」はボール初速が上がる。球離れの速さについては好みが分かれそうだが、「スティールヘッド XR プロ」は明らかに飛距離重視のアイアンだ。

続いて9番を打ってみると、7番ほどの弾きは感じない。しかしながらやはり肉薄なので、マッスルバックアイアンなどに比べると、フェースの弾きがいいアイアンだ。最後に5番アイアンを打ってみたが、こちらもアイアンというよりはユーティリティのような感覚だ。フェースの弾き感が強く、メーカーの意図通り、飛びとやさしさが両立している。

7番アイアンで弾道計測してみると、打ち出し角が19度前後で、スピン量は5000~5600回転。ロフト角が31度とやや小さいこと、そして低重心になっているのが影響しているのだろう。7番だとグリーンに落下後、ピタッと止まるのではなく、ほんの少しランが出る弾道になりそうだ。

ソールの形状はフラットでインパクト時の接地面積が広い。バウンス角はそれほど大きくないが、ダフりのミスには強い感じがする。

操作性は見た目通りオートマチック系で、左へのミスが出づらい。インサイドからヘッドを入れても、ドローのかかりはそれほど強くない。アウトサイドからカットに入れても、フェードの度合いは弱めだ。左右に曲げることよりも、直進性が高い弾道が打ちやすいアイアンである。

「X-14」同様、この「スティールヘッド XR プロ」も、やさしさと飛距離が両立している。そして、なにより魅力なのは飛距離性能。フェースの弾き感が強く、スイートエリアも広い。ミスに強くてやさしく飛ばせるアイアン、さらには左へのミスが出づらいアイアンを求めている人には、大いに期待に応えてくれるだろう。

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キャロウェイ
飛びと打ちやすさに操作性がプラス
発売日:2017/03 参考価格: 110,160円