強烈長尺のアスリート向けモデル「フォーティーン CT-518 ドライバー」
打ってみると?
試打クラブはロフト角9度。シャフトは専用設計で純正装着されている「FT-15d」のSフレックス。ワッグルすると手元側が硬めで、中間から先端がクイッと小気味良くしなる。
ヘッドをポンと地面に置くと、フェースは目標を指す。スクエア感が強くボールが飛び出す方向をイメージしやすい。
アイアンでウォームアップ後、「CT-518」に持ち替えて素振りをしてみた。長さの影響だろうが、普段よりもヘッドがかなり重く感じる。それもそのはず、バランスはD6(メーカー公表値)と非常にヘビーだ。ヘッドが重いのではなく、シャフトが長い分だけバランスが出てしまっているのだ。
素振りでシャフトの挙動を確認し、振り遅れないように打ってみた。「シュパーン」と硬質な金属音とともにボールは勢いよく飛んでいく。フェースの弾き感が良いのに加え、長尺効果でヘッドスピードが上がり、ボール初速も出ている。
ヘッドの挙動は見た目通りで、重心距離の長さが手に伝わる。前作の「DT-112」に比べると、明らかにヘッドが返りづらい。47インチを超える長さも影響し、しっかりフェースを返す意識を持たないと、ボールがつかまらない。 このドライバーでつかまった球を打つには、シャットフェースのトップを作るか、もしくはインサイドからヘッドを入れることが求められる。アウトサイド・インの軌道でカットに打ってしまうと、ボールをつかまえるのが難しくなる。スライサーや振り遅れやすい人はボールをつかまえるのが難しいと思う。
シャフトは手元が硬めで、中間部分が切り返しでクイッとしなる。インパクトゾーンでは、先端がスピーディーにしなり、ヘッドの走りを感じるシャフトだ。
印象に残ったのが振り心地。長尺の割には総重量がそれほど軽くない。重量感があるので手打ちになりづらい反面、しっかり振り切るにはかなりのパワーが求められる。前作同様、この「CT-518」は非力な人よりもパワーがある人の方が相性が良さそうである。
ヘッドスピードを46m/s前後にして弾道計測すると、打ち出し角は12~13度で、スピン量は2400~3000回転。高打ち出しでスピンがやや少ない弾道を打てる。スピン量の幅が大きいのは、打点位置が上下にバラつきやすいことが影響している。
ルール限界ギリギリまでクラブを長くすることで、ヘッドスピードが上がる「CT-518」。実際に試打しても、一般的な長さのドライバーよりもヘッドスピードが1m/sほど上がった。長尺というと非力な人向けというイメージが強いが、このドライバーに関しては、ある程度パワーがある人と相性が良く、間違いなく飛距離を稼げるドライバーである。