マーク金井の試打インプレッション

ツイストフェースで寛容性アップ「テーラーメイド M グローレ ドライバー」

2018/10/23 05:00

打ってみると?

試打クラブのロフト角は9.5度。シャフトは純正「フジクラ スピーダー エボリューション TM」のSフレックス。アドレスするとフェースはピシッと目標を向く。アドレスした状態でフェース面を見ると、ねじれた感じはなくほぼ真っ平らに見える。

ワッグルするとシャフトの中間から先端側がしなり、クラブ全体は軽いのにヘッドが重く感じる。

まずはクラブの重さに合わせて、ヘッドスピードをやや落として打ってみた。「スパーン」と乾いたインパクト音とともに、ボールは軽いドロー弾道。

重心距離はそれほど短く感じないが、インパクトゾーンではフェースが閉じる方向に回転しやすい。このため、意図的にインサイドからヘッドを入れると強めのドロー弾道になり、ややアウトサイドからカット軌道でヘッドを入れてもこすり球が出づらい。球を右に曲げるのが難しく、ドロー弾道を打ちやすいドライバーだ。

続いて、わざと打点をずらして打ってみた。トウ側上部で打っても強いフックが出づらく、ヒール側下部で打っても強いスライスにはなりづらい。確かにツイストフェースの効果を感じさせてくれる。

ヘッドスピードを46m/sぐらいに上げて弾道計測すると、打ち出し角は11~12度で、スピン量は2400~2700回転。リアルロフト角が大きくないこともあり、中弾道でスピンが少なく、キャリーとランで飛ばせるクラブだ。フェースのやや上側で捉えると、打ち出し角が13度ぐらいに上がり、スピン量は2200~2400回転まで抑えられてさらに飛距離を稼げた。

「スピーダー エボリューション TM」は切り返しで中間部分がしなり、インパクトゾーンでは先端が鋭くしなり戻る。ヘッドが返りやすく、つかまりが良いタイプのシャフトである。

クラブがかなり軽く仕上げられているので好みが分かれそうだが、飛距離性能は「Mシリーズ」にまったく引けを取らず、ドロー弾道で飛ばせる。さらに打点がブレてもヘッドの挙動が安定し、左右の曲がりも軽減している。軽いドライバーと相性が良く、ドロー弾道の打ちやすさを求める人にとっては、非常に満足度が高く、かつ飛距離を伸ばせるモデルだ。

クラブを計測してみると?≫
1 2 3 4 5
テーラーメイド
日本のゴルファーがさらにやさしく飛ばせる
発売日:2018/10/26 参考価格: 88,560円