一気に振り切れ心地良い「プロギア RS RED ドライバー」
打ってみると?
試打クラブはロフト角9.5度。アドレスするとリアルロフト角はさほど大きく感じない。フェースはピシッと目標に向いており、ストレート弾道をイメージしやすい。
ワッグルしてみると、シャフトの中間部分から先端部分にしなりのポイントがある。S(M43)にしてはしなりが大きめで、ムチのようにシャフトが動く。
まずはヘッドスピード43m/sぐらいで打ってみた。フェースの弾き感が非常に強く、「パシューン」と高めの金属音とともに、ボールは鋭く打ち出された。フェースのたわみが大きいためか、インパクトではソフトな感触が手に伝わり、ボール初速がしっかり出ている。
弾道はストレートから軽いドロー。まっすぐ打つつもりでスイングしているにも関わらず、ほどよくつかまる球が出た。
重心距離が適度に長く、重心が深く、重心角が非常に大きいからだろう。ダウンスイングの後半からインパクトにかけては、ヘッドがイメージ通りに左にターンしてくれる。強いドローを打つというよりは、右にスッポ抜けにくく、直進性が高い弾道が打ちやすくチューニングされている。
ヘッドスピードを45m/sくらいに上げて弾道計測してみると、打ち出し角は12.5度前後で、スピン量は2700~3000回転。意図的にフェースの上側で捉えると、スピン量は2300~2600回転となり、キャリーとランで稼げる弾道になった。低重心という感じではないが、フェース上部で捉えると、低スピン弾道で飛ばせるドライバーだ。
試打して強く感じるのが、スイートエリアの広さだ。打点位置が多少ブレても ボール初速が落ちづらく、方向性も安定。このおかげで46インチの長尺でも、しっかり振り切りことができる。
また総重量が軽いこともあり、長くても振りづらさを感じない。フィニッシュまで一気に振り切れるのが心地良い。プロギアは長尺ドライバーを作るのが上手だが、このREDはその集大成とも言えるほどバランスが良い。
熟練ゴルファーにマッチしたクラブ作りがなされており、クラブで飛距離を稼ぎたい人にとっては、イメージ通りの弾道が打ちやすく、かつ飛距離アップが狙えるドライバーである。