マーク金井の試打インプレッション

安定した高弾道とビッグキャリー「タイトリスト TS2 ユーティリティ」

2019/09/10 05:00

打ってみると?

試打クラブはロフト角21度で、装着するシャフトは軽量スチール「NSプロ 950GH neo」の硬さS。

ワッグルしてみると、シャフトの中間部分がしっかりしている。素振りでシャフトの挙動を確認し、やや軽めのヘッドスピードから打ってみた。「ビュシュ」と分厚い手応えとともに、ボールは力強く飛び出した。インパクトではフェースがボールに乗った手応えがあり、球離れはやや遅めだ。

球筋はストレートから軽いフェード弾道。ロングアイアンに比べると打ち出し角は高めで、スピンも適度に入っている。UTらしい弾道でキャリーをしっかり稼げる。

つかまりはニュートラルで、見た目通りに操作性もほどよい。インサイドからヘッドを入れるとドローが打てるし、アウトサイドからヘッドを入れたら、イメージ通りのフェード弾道が打てる。

ヘッドスピードを41m/sぐらいに上げて弾道計測すると、打ち出し角は14~15度で、スピン量は3700~4100回転。打点が上下にずれた時のスピン量の変化量は少なめで、安定したキャリーが得られ、落下後のランも多くはない。同じロフト角のロングアイアンで打った時よりも、確実にグリーンに止まる球が打ちやすいUTである。

続いて低くティアップして打ったら、スピンが3500回転ぐらいまで減り、キャリーとランで飛距離を稼げた。地面から打つとグリーンをキャリーで狙える弾道となり、ティアップすると適度にランが出て、飛距離を稼げるUTだ。

純正装着シャフトの「NSプロ 950GH neo」の硬さSは、切り返しでシャフト中間部分が少ししなり、ダウンスイングではシャフト先端側が鋭くしなり戻る。中間部分の剛性が高いことで、いわゆるシャフトの「腰」がしっかりし、ヘッドの追従性が良い。「NSプロ 950GH」よりも若干硬く感じるが、挙動がつかみやすいのでミート率も良くなるシャフトだ。

ヘッドが洋なし形状から丸みの強い形状に変わったが、これまでのタイトリストUT同様、弾道を作りやすく、かつ安定したキャリーが得られる。ロフト角通りの弾道でグリーンを狙えるので、まさにロングアイアンの代わりに重宝するUTだ。ロフト角のバリエーションが多いので、5番や6番アイアンの代わりにUTを入れたい人にとっても、非常に満足度の高いクラブである。

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タイトリスト
発売日:2019/08 参考価格: 38,880円