タイトリスト T200 アイアン/ヘッドスピード別試打
筒康博「シャフトを選ばないヘッド構造」
―率直な印象は?
「タイトリスト『T200 アイアン』は、『T100 アイアン』と比べると明らかに飛ぶし、上がるし、芯(スイートエリア)が広いです。薄いヘッドにポリマーが入っている構造で、結果的にシャフトを選ばないヘッドに仕上がっています」
―シャフトを選ばない?
「はい。カーボンならシャフトの弾き感とヘッドが呼応してくれますし、スチールならコントロール性がアップする。両方を打ってみると、そのために作ったのかな、と思えてしまうほど、どちらとも非常にマッチしていました。軽いカーボンでも重いスチールでも、ここまで違和感なく使えるヘッドはあまりないですね」
―かなり希少なアイアン?
「そうですね。だいたい小ぶりなヘッドであれば、重めのシャフトが良いとか、軽いカーボンなら大型ヘッドが合うといった具合になります。スチールで使ってほしい『T100』、カーボンや軽量スチールの『T300』、何でも来いの『T200』といったところでしょうか」
―フェースの弾き感は?
「弾いているのは球筋を見れば分かります。耳と手にはまったく弾きすぎる感覚は来ないので、軟鉄アイアンとほぼ変わりません。『T100』と『T200』は構造が全然違うのに、打感はまったく変わらないことに驚きました」
―縦の距離が合うという点は?
「10年ほど前から、PGAツアーの選手たちのアイアンの弾道が、(横から見て)三角形になっている印象をもちました。上にバーンと高く鋭く飛んで、鋭く落ちてくる。それをヘッドがやってくれる印象。この『T200』はHSが無くてもPGAツアー選手のようなボールが打てるので、どのようなグリーンでも止まってくれるのだと思います」
―プロも使っていますよね?
「はい。だからこれを実際にプロが使うのはズルい。タイトリスト史上一番ズルいアイアンかもしれません(笑)」
筒康博(47)
変幻自在に球を操るクラブフィッター。クラブフィッティング&レッスンスタジオ「PCM Labo」総合コーチ。プロアマ問わず7万人以上のゴルファーにアドバイス経験をもつ。身長168cm。