クラブ試打 三者三様

RMX 220 アイアンを西川みさとが試打「1Wとは雰囲気が違う」

2020/03/17 05:00

ヤマハ「RMX 220 アイアン」の評価は!?

ヤマハから発売された2020年モデル「RMX」シリーズの中で、飛びとやさしさに特化した「RMX 220 アイアン(以下220)」をピックアップ。前作よりソールとフェースをより薄肉化することで、反発力をアップさせた「220」。同シリーズ「RMX 120 アイアン(以下120)」「RMX 020 アイアン(以下020)」と比較しながら、ヘッドスピード(以下HS)の異なる有識者3人が採点。まずはHS40m/s未満の女子プロ・西川みさとが試打評価を行った。

「試打する前と後でだいぶ印象が変わりました」

―率直な印象は?
「『220』は、他のシリーズである『120』『020』と比べると、やさしめなヘッドサイズ感で、安心感のある大きさではあるのですが、予想していたより大きさは気になりませんでした。また試打した印象も、思っていた感覚と違っていました…」

―思っていた感覚と違う?
「はい。試打する前は勝手にイマドキの飛び系のような、打感が硬くて、弾いて飛ばすという感じだと想像していたのですが、実際はボールをしっかり押していけるやわらかさがありました。試打する前に思っていたイメージよりマイルドで、扱いやすい印象をもちました」

低重心化を実現させたポケットキャビティ

―総合的にどのようなモデル?
「そうですね。同じシリーズのドライバーである『RMX 220 ドライバー』は、ヘッドサイズがとても大きく、弾きも強くて、見た目も試打した印象も、まさに飛び系といった感じ…。アイアンもその流れなのかなーと思いきや、アイアンはアイアンで独立したイメージでした」

―どういう点が独立している?
「ヘッドはそれほど大きすぎることなく、意外とシンプル。飛距離性能もそれほど飛び系でもない。扱いやすさを感じる適度に大きなアイアン。スピンも適度に入っていましたし、ターゲットに狙いやすいオーソドックスなモデルだなという意味で、ドライバーとは別の独立性を感じました」

トウ側から見るとソール幅が広く重心が深いのが分かる

―「120」「020」と比べてどう?
「『120』は『220』よりスッキリ顔で、ほどよくアスリート向きです。『020』は構えた印象が鋭くシビアで、見た目からは手強そうな印象があるのですが、実際は予想していたほど扱えないレベルではなく、やさしさのあるアスリートモデルといった感じです」

―ヤマハのアイアンってどういうイメージ?
「『インプレス UD+2 アイアン』は、2番手飛ぶという本当にぶっ飛び系で面白いコンセプトだなと思いましたし、『RMX』シリーズは、しっかりスピンも入っていて、上級者が打てるモデル。しっかり区切りされていて、ユーザーは選びやすいなというのが正直な印象です。その中にあって、今回の『220』はやさしさを感じることができる分、アスリート派にもエンジョイ派にも選ばれるモデルではないかと思います」

サイズはやや大きめで安心感がある

―どのような人向き?
「大きさを感じさせない、操作性がしっかり感じられる点で、初心者よりはある程度ゴルフをしている人に向いているように思います。女性でも使えそうですが、ある程度コースに出るようなアスリート志向をもっていないと、厳しいかもしれません」

平均的にやや高めの評価… 【総合評価3.9点】

【飛距離】4.0
【打 感】4.0
【寛容性】4.0
【操作性】4.0
【構えやすさ】3.5

・ロフト角:29度(7I)
・使用シャフト:NSプロ RMX 85/硬さR
・使用ボール:ロッテ葛西ゴルフの専用レンジボール(ツーピース)

取材協力/トラックマンジャパン株式会社、ロッテ葛西ゴルフ

■ 西川みさと プロフィール

1977年7月10日生まれ、埼玉県出身。専大時代の1998年に「日本女子学生選手権」で優勝。大山志保古閑美保らとともにナショナルチームで海外大会に出場した。2002年のプロテスト合格後は、飛距離こそ出ないものの、ショートウッドを巧みに使う技巧派として、美しいスイングを武器にレギュラーツアーで人気を集めた。

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