ツアーワールド GS ドライバーを筒康博が試打「アスリート顔のXP-1」
本間ゴルフ「ツアーワールド GS ドライバー」の評価は!?
『WOW!』のキャッチコピーで話題を集める本間ゴルフ「ツアーワールド GS ドライバー」。多くのアマチュアゴルファーが驚くことをイメージさせるそのメッセージからして、やさしさと飛距離に重点を置いていることは予想できる。果たして、実際のパフォーマンスは『WOW!』なのか!? ヘッドスピード(以下HS)の異なる有識者3人が採点。変幻自在に球を操るクラブフィッター・筒康博は、どのような評価をくだすのか!?
「見た目と性能が全く違う印象」
―率直な印象は?
「見た目のイメージから、アスリートゴルファー向け『TW747』『TR20』の後継モデルと思っていたのですが、実際打った印象では、全然違うイメージでした。性能だけでいえば、完全にアベレージゴルファー向け『ツアーワールド XP-1 ドライバー』を踏襲しているように感じます」
―顔は「TR20」、性能は「XP-1」?
「そうですね。『XP-1』は、どのようなスイングをしてもしっかりドロー弾道が出る、つかまりのいいモデルでした。以前、このコーナーで試打した際、“オートマティック・ドロー製造機”と名づけたほど(笑)。『GS』も同じように打ちやすく、楽につかまるので、例えるなら、アスリート向けの顔をした『XP-1』といったところでしょうか」
―つかまりの良さを演出している要素は?
「重心が浅めで、軸周りの慣性モーメントが抑えられている点が考えられます。自らフェースターンをしなくても、勝手にフェースが返ってくれる印象。右のミスが出にくい、スライサー向けモデルと言えます。またサイドスピンが入りにくいので、打ち出した後に大きく曲がる怖さがない。出球のみで方向性を整えられるため、アベレージゴルファーでも安心して振り抜けるタイプかなと思います」
―構えやすさは?
「精悍な顔はしていますが、非常にターゲットに合わせやすく、アライメントが取りやすいです。国産メーカーのつかまりのいいモデルは、左を向いたフックフェース形状が多いのですが、『GS』はほぼストレートで、地面に置いた瞬間からターゲットに合わせられる点で、とても好印象に感じられました」
―試打中、「音が高い」と言っていましたが?
「はい、かなりの高音です。最近はやや抑えめの音のモデルが多いですが、かなり珍しいと思えるくらいの高い音でした。時代に逆行していると言えるのかもしれませんが、そこがこのモデルの魅力として、強く主張しているように感じます。出球のスピード感と一致して、より気持ちよく飛ばせる長所と言えそうです」
―どのような人向き?
「他モデルにはない特徴の多い点で、最新モデルでは稀有な存在と言えます。かなりエッジの効いた“個性派ドライバー”。特性としては、スライスに悩む人向きではありますが、これほど特徴の多いモデルであれば、面白いと感じる人は多いと思います。HSやスイングタイプに限らず、興味のある人はぜひ一度、試打してみてほしいです」
打感△構えやすさ◎【総合評価4.0点】
【飛距離】4.5
【打 感】3.0
【寛容性】3.5
【操作性】4.0
【構えやすさ】5.0
・ロフト角:10.5度
・シャフト:SPEEDTUNED 48(硬さS)
・使用ボール:リトル・グリーンヴァレー船橋専用レンジボール
取材協力/トラックマンジャパン株式会社、リトル・グリーンヴァレー船橋
■ 筒 康博(つつ・やすひろ) プロフィール
プロコーチ、クラフトマン、フィッターとしてプロアマ問わず8万人以上のゴルファーにアドバイスを経験。江東区・インドアゴルフKz亀戸内「ユニバーサルゴルフ スタジオ」トッププロファイラーを務める。