クラブ試打 三者三様

SIM2 ドライバーを万振りマンが試打「完全アスリート向け」

2021/03/13 05:00

テーラーメイド「SIM2 ドライバー」の評価は!?

革新的なテクノロジーと製法で話題を集めるテーラーメイド「SIM2」シリーズ。打感や飛距離性能への注目度が高まる一方で、忘れてはいけないのが、同シリーズ3モデルが同時展開された点だ。今回は3機種の違いを掘り下げながら、限定モデル「SIM2 ドライバー」をヘッドスピード(以下HS)の異なる有識者3人が採点。フルスイング系YouTuber・万振りマンは、どのような評価をくだすのか!?

「ヘッドの重さで飛ばすドライバー」

SIM2 MAXと比べて弾道は低く抑えられていた

―率直な印象は?
弾道がかなり強いです。スイング中、ヘッドが効いている感覚がすごく感じられます。重いヘッドを思いきりボールに叩きつける、という初速を上げるのに一番シンプルで効率のいい方法が実現できるモデル。非常にアスリート向けという印象が強かったです」

SIM2シリーズのアスリート向けモデルがどこまで飛距離特化しているか?

―強弾道を生む一番の要素は?
「シャフトやクラブ全体が重いとは感じなかったので、“ヘッドが効く”という表現が最もしっくりくる印象です。切り返しの時にヘッドがズシッとくる感覚があり、その重さに振り負けず、インパクトまで加速できれば、想像を超える飛距離を生むことができると思いました」

後部ウエイトの対角線上に搭載されたソール前方のウエイト

―前作「SIM ドライバー」と比べてどう?
「『SIM』もヘッドが重く感じるタイプでしたが、比較してみると『SIM2』のほうがやさしく感じられます。『SIM』はボールが左右に散らばってしまうことが多かったのですが、『SIM2』は直進性が高く、ミスヒットに強い。飛距離性能を継承しつつ、寛容性が加わったように感じます」

Mとの大きな差はソール後方の凸(イナーシャジェネレーター)

―以前のMシリーズと比べてどう?
「実は出場しているドラコン大会で『M3 440 ドライバー』を使うことがあるのですが、『SIM2』はMシリーズの奇数(M1、M3、M5)の流れはほとんど汲んでいません。どちらかと言うと、偶数の『M6 ドライバー』のヘッドをやや重くした感じ。寛容性の高さを継承しつつ、重心位置を浅くして、強弾道が打てるドライバーに仕上げた印象です」

16gのバックウエイトにより高慣性モーメントを実現

―「M6」よりアスリート向けの「M5」とはどこが違う?
「『M5 ドライバー』は直進性が低く、やや寛容性が低い印象でした。実戦向きかどうかで言えば、『SIM2』『M6』のほうが上。ドラコンだけなら『M5』でも良いのですが、ドラコンでもコースでも使い勝手がいいのは『SIM2』『M6』といったところです」

「ズッシリ感がすごいある」と言いながらヘッドを見つめる万振りマン

―どのような人向き?
「ヘッドの重さを苦にせず、フィニッシュまで振り切ることができるパワーのある人。HS40m/s台後半~50m/s近くは欲しいところです。40m/s台前半の人でも使えないことはないと思うのですが、コンスタントにボールを曲げず、飛距離を稼ぎたいのであれば、HSは速いに越したことはないでしょう」

飛距離5点満点!【総合評価4.3点】

【飛距離】5.0
【打 感】4.0
【寛容性】4.0
【操作性】4.0
【構えやすさ】4.5

・ロフト角:10.5度
・シャフト:TENSEI SILVER TM50 (硬さS)
・使用ボール:リトル・グリーンヴァレー船橋専用レンジボール

取材協力/トラックマンジャパン株式会社、リトル・グリーンヴァレー船橋

■ 万振りマン プロフィール

登録者2万人超えのフルスイング系YouTuber。2017年よりYouTubeにて「-Mr.FULLSWING MEN-万振りマン」チャンネルを開設し、数多くの試打動画をアップ。豪快なフルスイングが話題を呼び、人気に火がつく。日本プロドラコン協会(JPDA)B級プロライセンスを取得。

テーラーメイド
低スピン+高弾道、そして高い操作性も備える
発売日:2021/02/19 参考価格: 83,600円