クラブ試打 三者三様

エピック SPEED ドライバーを西川みさとが試打「結果は抜きに初速感◎」

2021/03/16 05:00

キャロウェイ「エピック SPEED ドライバー」の評価は!?

新開発の「スピードフレーム」を搭載したキャロウェイ「エピック」シリーズ。中でもスタンダードな性能に位置づけられる「エピック SPEED ドライバー」は、国内女子ツアーの2021年初戦で同シリーズ使用率No.1となった。そんな注目度の高いモデルを、ヘッドスピード(以下HS)の異なる有識者3人が採点。まずはHS40m/s未満の女子プロ・西川みさとが試打評価を行った。

「初速のスピード感に圧倒」

好感触そのままの理想的なストレート弾道

―率直な印象は?
「試打をした感覚では、とても飛距離が伸びている印象を受けました。初速のスピード感をとても感じましたが、それほど実際の数値(平均221.5yd ※『エピック MAX』は222yd)には出ていなかったので、ハテナマーク(?)が何度も頭に浮かびました。たぶん、飛んでいくボールの“飛び姿”が、スピードも含め、きれいに見えたからだと思います」

目玉となる新技術「ジェイルブレイク AI スピードフレーム テクノロジー」

―新搭載「スピードフレーム」の影響?
「…ですかねー? つかまり感も弾きも良いので、インパクトでボールをしっかり押せている感触が残りました。同じシリーズでも、他の2機種(『MAX』『MAX LS』)より、ボールが出ていくスピード感は速かったように思います」

3機種の打感の違いはSPEEDとMAXは軟、MAX LSは硬

―打感は硬くて弾き感がある?
「いいえ。初速は出ているのですが、むしろ感触はやわらかめです。それだけではなく、ちゃんと押し出す感覚があるので、よりボールのつかまり感が強いのだと思います。私は少し硬めの打感が好みなので、もう少し弾き感があってもいいように思いましたが、しっかりボールを押していきたい人にはマッチする打感です。シリーズ内では、『SPEED』と『MAX』は同じくらいのやわらかさで、『MAX LS』のみ、やや硬さを感じました」

形状はやや丸みを帯びているがMAXよりはスマートな印象

―見た目の違いは?
「『SPEED』が一番ノーマルな形状で、丸みを帯びています。ただ、丸さはあるけれど『MAX』ほど丸すぎない。“キャロウェイ顔”と呼ばれる、全体的に丸みのある形状は踏襲していますが、『MAX』ほど強い“キャロウェイ顔”ではありません。『MAX LS』は一番小ぶりで、唯一、少し尖りのあるハードさを感じます」

SPEED専用にAIが設計したFLASHフェースSS21を採用

―前作「GBB エピック スター ドライバー」と比べてどう?
「基本的にボールのつかまり感は強く、どちらも似たタイプだと思います。ただ、『エピック スター』より『SPEED』のほうが、つかまり感はやや抑えめで、操作性が増した印象。大きな差は、やはり初速のスピード感で、打ち出していくボールの威力は、かなりパワーアップしたと言えます」

打った感触と飛距離の数値との差に不思議な表情を見せる西川

―どのような人向き?
「なかなかボールがつかまらない人。頻繁に右へ逃げるミスショットを打ってしまう人には最適なモデルだと思います。自分で無理につかまえようとしなくても、自然とつかまった弾道が打てる。HSで言えば、私(平均35~36m/s)でもいけるかもしれません。純正シャフト(ディアマナ 50 for Callaway)の硬さによるとは思いますが、30m/s台後半~40m/s前後の人にピッタリ合う気がします」

感触は◎なのに結果は△【総合評価3.6点】

【飛距離】3.5
【打 感】3.5
【寛容性】3.5
【操作性】3.5
【構えやすさ】4.0

・ロフト角:10.5度
・シャフト: ディアマナ 50 for Callaway(硬さSR)
・使用ボール:ドリームゴルフガーデン専用レンジボール

取材協力/トラックマンジャパン株式会社、ドリームゴルフガーデン

■ 西川みさと プロフィール

1977年7月10日生まれ、埼玉県出身。専大時代の1998年に「日本女子学生選手権」で優勝。大山志保古閑美保らとともにナショナルチームで海外大会に出場した。2002年のプロテスト合格後は、飛距離こそ出ないものの、ショートウッドを巧みに使う技巧派として、美しいスイングを武器にレギュラーツアーで人気を集めた。

キャロウェイ
新構造「スピードフレーム」で「2本の柱」の飛びを超えていけ。
発売日:2021/02/19 参考価格: 67,760円