G410 アイアン/ヘッドスピード別試打
筒康博「スイートエリアが左右にも広い」
―率直な印象は?
「もともとGシリーズのアイアンは寛容性が高く、やさしさが最大の武器になるモデルですが、『G410 アイアン』はさらにスイートエリアが広がった印象を受けました。特に上下の打点ミスへの寛容性に加え、左右にも広がったところが感じられました」
―左右に広がった?
「はい。トウ側で当たっても、ヒール側で当たっても、ボールは真っすぐ行きます。直進性がものすごく上がった印象。試打の途中で、アイアンを打っているのか、UTを打っているのか、錯覚を起こすぐらい直進性を感じられました(笑)」
―UT並み?
「構えた時のすわりの良さからソール幅が広く感じられ、安心感を持てることでUTのように構えられました。ただ、打ってみるとソール後部の抜けが良く、多少ダフっても突っかかる感じがないので、入射角を多少上から打ち込む人でもソールを滑らせて打つ人でも、どちらにも対応してくれる。ちょっと不思議なアイアンに感じられました」
―不思議な要素は?
「おそらくトウ側の重りで、トウとヒールのバランスをとっている部分が大きいと思われます。だからといって、つかまりが悪いのかと聞かれると、そうではない。不思議に感じられるのですが、どのようなタイプでもやさしく飛ばせる。アイアンセットをいますぐ替えるつもりがない人も、UTとして何本かだけでも長い番手を入れてみたくなるモデルですね」
―構えやすさは?
「やっぱりサイズが大きい分、ボールへのコンタクトは限られてしまうかなと思います。上から入れるタイプ(入射角が鋭角な人)には、どのように入れれば良いか考えすぎてしまうところがありますね…」
―では、どのような人向き?
「私が特に上から入れるタイプのゴルファーなので、少し好みではないというだけです。打ってみれば思ったより抜けが良く、打ちやすいと感じる人は多いと思います。そういう意味で今回の評価は【構えやすさ】3.5点(5点満点)ですが、打ってみると良いというギャップから、全体的に高評価となりました」
■ 筒康博(46)
変幻自在に球を操るクラブフィッター。クラブフィッティング&レッスンスタジオ「PCM Labo」総合コーチ。プロアマ問わず7万人以上のゴルファーにアドバイス経験を持つ。身長168cm。