テーラーメイド「SIM2 MAX アイアン」の評価は！？

革新的テクノロジーでクラブ市場をけん引するテーラーメイド。ドライバーのみならず、アイアンも飛びと寛容性を求めて進化を続けてきた。新作「SIM2 MAX アイアン」は、バックフェースに軽量ポリマー素材のバッジを搭載した「キャップバックデザイン」を採用し、さらなる反発力の向上を実現したという。そんな注目アイアンをヘッドスピード（以下HS）の異なる有識者3人が採点。フルスイング系YouTuber・万振りマンの評価は！？

• 1WのHS30m/s台・西川みさとの場合
• 1WのHS40m/s台・筒康博の場合

「つかまえて飛ばす典型モデル」

軽い理想的なドローで7Iで最長190yd近くを飛ばしていた

―率直な印象は？
「飛び系アイアンの典型モデルと呼べるほど、飛距離性能の高さを感じます。ボール初速のスピード、打ち出した直後の弾き、かなり強い弾道を生むモデルといった印象。またアドレス時に、狙っている方向よりもフェースがやや左に向きやすく、つかまりを意識した構造に仕上がっている点も特徴的だと思いました」

ボール初速を向上させるテクノロジーが満載の中空構造

―つかまりを意識した構造？
「はい。ヘッドの剛性を高める『キャップバックデザイン』や、初速エリアを拡大させる『貫通型スピードポケット』といった同社自慢のテクノロジーは、すべて強弾道を生むためのもの。ボールをコントロールするためのものではないため、形状や細部のデザインによって、つかまりを意識したアイアンになっていると思います。ただ、ひとつ気になる点は、これだけ強い球筋だと、高く上げて打たない限り、ボールはグリーンに止まってくれない気がします…」

高い寛容性と飛距離を生み出す「キャップバックデザイン」

―それはスピン量が少ないから？
「そうですね。つかまえて遠くへ飛ばすことはできても、スピン量が少なく、常にグリーンをオーバーしてしまいかねません。高さを出して、狙った場所にポトンと落とす。ショートアイアンでグリーンを狙う際は、つかまえる意識よりも、高さを意識した打ち方が求められるように感じます」

重さ:59g、長さ:37.25インチ、トルク:2.9、中調子（※7番・硬さS）

―純正シャフト(TENSEI BLUE TM60)の印象は？
「しなりが効いていて、ヘッドの重さを生かし、インパクト前後で走ってくれる感覚が強く残ります。ヘッド単体でも、ボール初速をアップさせる要素が凝縮されていますが、シャフトももちろん、飛距離の面でひと役買っていることは間違いありません」

広いフェースと厚いソールを配したことで低重心化した「―OS」

―「SIM2 MAX OS アイアン」と比べてどう？
「『―OS』は、まさにアイアン型のユーティリティ。大きなサイズ感で、構えた時の安心感が持てます。重量も少し重めになっているため、振り切れるだけの筋力は必要でしょう。アスリートゴルファー向けとは言えませんが、ある程度パワーのある人や、体格のいい人が使うべきモデルではないでしょうか」

「『―OS』よりグリーンをきっちり狙える」と万振りマン

―どのような人向き？
「年間を通してギアを入れ替えする人向き。『SIM2 MAX』をエースで使うというよりも、冬の寒い時期に通常時と同じくらいの飛距離でラウンドしたい人向きだと思います。しなりを使えるカーボンシャフトと、ミスヒットに寛容な飛び系ヘッド。この2つのメリットを生かし、夏場と変わらない飛びを冬でも実現したい人におすすめです」

寛容性4.5〇 構えやすさ3.5△【総合評価4.0点】

【飛距離】4.0
【打 感】4.0
【寛容性】4.5
【操作性】4.0
【構えやすさ】3.5

・ロフト角：28.5度(7I)
・シャフト：TENSEI BLUE TM60(硬さS)
・使用ボール：リトル・グリーンヴァレー船橋専用レンジボール

取材協力／トラックマンジャパン株式会社、リトル・グリーンヴァレー船橋

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