VENTUS BKを筒康博が試打「すごくそのまんま」
藤倉コンポジット「VENTUS BK」の評価は!?
米国発の逆輸入モデルとして、国内でも人気が広まった藤倉コンポジット「VENTUS(ベンタス)」シリーズ。上陸第2弾となる「VENTUS BK(ブラック)」は、ロリー・マキロイ、ジャスティン・ローズ、ルーク・ドナルドらが使用する本格派プロユースだけに、アベレージゴルファーにはややハードな印象もあるが、果たしてその性能は!? ヘッドスピード(以下HS)の異なる有識者3人が採点。変幻自在に球を操るクラブフィッター・筒康博の評価は?
「5Sでもハード… 負荷をかけた分しなる」
―率直な印象は?
「シャフトの性能が低いという意味では決してなく、走る or 粘るという視点でいうと、すごく“そのまんま”という印象。言い換えると、プレーヤー自身でしならせて、シャフトに負荷をかけた分だけしなってくれるという感じです」
―負荷をかけた分だけしなる…?
「はい。シャフトが放っておいても、勝手に仕事をするタイプではないということです。スイング中にシャフトの特性でしなってくれたり、走ってくれるタイプではありません。今回、モデル5・硬さS(5S)で試しましたが、パワーのある米男子プロが使う6X、7Xといったハードなイメージを、しっかりそのまま踏襲し、その上で軽量&フレックスを落としているように感じました」
―左に行かないメリットは感じる?
「うーん…。私は正直シャフトで右・左に行くという感覚はなく、つかまりやすい・つかまりにくいという部分と、使う人のクセが出やすい・出にくいという部分に集約されると考えています。それで言うと、この『VENTUS BK』は、他モデルと比べて全体的にしっかりしていて、クセが出にくいと感じる人が多いモデルではないかと思いました」
―タイミングは取りにくい?
「いいえ。タイミングが取れないほど、しなりゼロの棒切れという要素はありません。しなりは微小ながら感じます。ヒットできた時には、何となくアイアンのスチールシャフトで、うまく打てた時の感覚が残る。スチールの操作感で打てるドライバーシャフトといったところでしょうか。プレーヤーによっては、ドローとフェードの打ち分けがしやすいと思います。ただ、私にはその腕がなかったので、あえて直進性の高さを評価して、【寛容性】を4点(5点満点)にしました」
―「VENTUS BL」との違いは?
「『BL』との違いは、スイング中のしなり量の大きさのみと言えます。シャフトそのものが持っている特性やコンセプトは、大きな差を感じません。スピーディーなバックスイングで、シャフトに大きな負荷をかけて、強振したい人は『BK』。渋野日向子選手のように、『スピーダー エボリューション 6』から移行して、よりシャフトの運動量を減らしたい人は『BL』といったふうに、それぞれの志向に合わせて選択すれば問題ないと思います」
―どのような人向き?
「販売ルートが、米ツアーからの流れであることを考えると、PGA選手と同じモデルを使いたい、使ってみたいという憧れから入っていいモデルだと思います。ただし、『BK』はしなり量がすごく少ないため、基本的にドライバーがバシバシ打てる人向き。やはり競技志向というか、上級者に絞られてしまう気はします」
「走り」「粘り」ともに3.5点△【総合評価3.9点】
【走り感】3.5
【粘り感】3.5
【寛容性】4.0
【操作性】4.0
【デザイン】4.5
・使用モデル:VENTUS BK 5(硬さS)
・使用ヘッド:テーラーメイド SIM2 MAX ドライバー(ロフト角10.5度)
・使用ボール:市川サンライズゴルフセンター専用レンジボール
取材協力/トラックマンジャパン株式会社、ENEOS市川サンライズゴルフセンター
筒 康博(つつ・やすひろ) プロフィール
プロコーチ、クラフトマン、フィッターとしてプロアマ問わず8万人以上のゴルファーにアドバイスを経験。江東区・インドアゴルフKz亀戸内「ユニバーサルゴルフ スタジオ」トッププロファイラーを務める。
レッスンカテゴリー
- 基本動作アドレス グリップ スイング ドライバー バンカー 練習ドリル
- 弾道別スライス フック トップ ダフリ 高い 低い テンプラ
- スイング改善アドレス グリップ 振り遅れ インパクト フォロー
- 状況 クラブ別ドライバー アプローチ バンカー ラフ 傾斜 アイアン
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