“21世紀の王者”の13代目 屈強なレッスンコーチの評価は！？

ゼクシオ 13 ドライバーを屈強なレッスンコーチが試打したら…【住吉大輔】

“21世紀の王者”として2000年に誕生した「ゼクシオ」シリーズも今作で13代目。歴代人気作の特性を継承する「ゼクシオ 13 ドライバー」は、トウ、センター、ヒールの各ポジションにおいてボールに伝わるエネルギーを増大させる「BiFLEX FACE(バイフレックスフェース)」を採用し、ヘッド挙動を安定させる「ActivWing(アクティブウイング)」を進化させた。そんな新要素を加えた王道モデルを、ヘッドスピード（以下HS）の異なる有識者3人が採点。ゴルフテックで1・2を争う強振スインガー・住吉大輔コーチの評価は！？

• HS40未満の女子プロ・西川みさとの場合
• ご意見番クラブフィッター・筒康博の場合

「ビシッ！とした打音に変化 “翼”デザインもシンプルに」

つかまりすぎるケースも見られたが どストレートにハマったときは300yd近くを記録

―率直な印象は？
「シャフトが純正ということもあり(ゼクシオ MP1300/硬さS)、私のHS(平均49m/s)ではスピン過多で右へ吹けたり、それを嫌がって左へ巻いてしまうケースが多く見受けられました。許容範囲は40m/s台前半まででしょうか。最もメインとなるゴルファーは35～39m/sで、そのあたりの方にはすごく寛容性は高いと思います。前作と比べて大きく変わった点は、打感がかなり玄人好みというか、『キーン！』と高温で響く音から『ビシッ！』と抑えた打音に変わったこと。打ち手としては、かなり気持ちよさが残る音色に変わったと思います」

キャッチコピーは「“新”技術と“進”化技術で“芯”をとらえる飛びを実現」

―前作より音が低くなった？
「“低い”“こもる”というとネガティブに聞こえるので、的確に伝えるなら“ビシッ！”でしょうか…(笑)。これまで私が学生の頃から打ってきたクラブと同様に、ビシッ！としっかり当たりながら、感触がやわらかい。音域はやや低くなっていますが、前作までの高音でキーン！と遠くまで響く弾きの強いイメージとは違い、アスリート系モデルに近しいトーン。歴代モデルの打音が好きだったゴルファーからすると、(変化が大きく)少し戸惑うかもしれませんが、多くのユーザーにとっては心地いいと聞こえるサウンドに変化したと思います」

左が「13」、右が「12」。飛びの翼「アクティブウイング」のデザインの違いに注目

―見た目も変化した？
「そうですね、前作と比べるとかなり全体がスッキリして構えやすくなったと感じます。サイズは変わっていませんが、クラウンのカラーが同じ紺色でもやや濃くなっているため、全体が締まって見える分シンプルに見受けられます。前作のフェース側(前方)に斜めに入ったラインもなくなり、ターゲットに対してストレートに構えやすく改善された印象。ヒール側の『アクティブウイング』部分もデザインが細くなり、そこまで主張しすぎていないところが好印象に映ります」

フェースのトウからヒール側にかけて外周部の剛性を最適化した「BiFLEX FACE」

―新テクノロジー「BiFLEX」搭載で初速エリアが広がったとのことですが？
「確かにフェースの反発力はすごく良かったです。あえてHSを落として41～42m/sで振ったときに、グッとボールが前に飛び出していく力強さを感じました。特にミスヒット時のカバー力(りょく)は、新フェースのおかげだと思います。もうひとつの新たなテクノロジーである2段の『アクティブウイング』については、ダウンスイング時のトウダウン抑制までは分かりませんでしたが、純粋にボールのつかまりやすさは感じられたので、空力の影響を受けている気がしました」

2段式になったことで表面積が広がり 空力コントロール性能がアップ

―住吉さんのようなアスリート系ゴルファーでも使える？
「使えると思います。しっかりクラブを振り切れる人でも、最近少しボールがつかまっていないと悩む方には、スイッチしてプレーに対する意識を楽に変えても良いのではないでしょうか。打感や打音はアスリート好みに変化したので、安定感を重視した見た目の大きさが気にならなければ、アスリートゴルファーが使っても問題ないと思います。現在、マイクラブでは三菱ケミカル『TENSEI CK Pro Orange』の60Xを使用していますが、そこまでガチガチなセッティングだと今度はヘッド性能を生かしきれないので、もう少し楽に飛ばせる軽量&動きのあるモデルと合わせたいです」

「初速のスピード感から新テクノロジーによる進化を感じる」と住吉

―どのような人向き？
「現在ボール初速が思うように出ずに飛距離ロスで悩んでいたり、ボールがつかまりきらずに少し右に逃げてしまうスライス弾道に頭を抱えている人向き。安定的に飛距離とつかまりを求める人に非常にマッチすると思います。先ほどメインはHS40m/s未満とお伝えしましたが、リシャフトを考えれば45m/sまででも大丈夫でしょう。それほど前作よりアスリートにも受け入れられる要素が加わり、よりターゲット層を広げたNEWゼクシオと呼べるのではないでしょうか」

住吉も打感5◎で テスター3人とも高評価【総合評価4.0点】

【飛距離】4.0
【打 感】5.0
【寛容性】4.0
【操作性】3.0
【構えやすさ】4.0

・ロフト角：10.5度
・使用シャフト：ゼクシオ MP1300（硬さS）
・使用ボール：リトルグリーンヴァレー船橋専用レンジボール

取材協力／トラックマンジャパン株式会社、リトルグリーンヴァレー船橋

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