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高反発から初速へ 1Wの変遷を振り返る ~ミタナラバコウタロウ~

2021/09/29 13:00
いつもとは趣旨を変えて、三田コーチが使用した“名器”たちを振り返る

ゴルフレッスンスクール「ゴルフテック(GOLFTEC)」の三田貴史コーチ(ミタ)と吉田幸太郎コーチ(コウタロウ)が、話題の最新クラブを“忖度なし”で解説する動画コンテンツ『ミタナラバコウタロウ』。今回は三田コーチの使用ドライバー遍歴を紹介しながら、ドライバーの変化と懐かしのモデルを振り返る。

「すごい」「やばい」モデルが続々登場

三田コーチが印象に残っている最初のモデルは、父親のお下がりだったセイコー「S-YARD T.601 ドライバー」(1997年)。ヘッド体積285cc、当時の主流だったチタン製で「このクラブは飛ぶなーっていう印象があった。打感も良かった記憶がある」と回顧する。

次に手にしたのは、「これはすごい飛ぶ」と自身で購入したブリヂストン「ツアーステージ X500 ドライバー」(2000年)。こちらも285ccのチタン製で、吉田コーチにとっても「この時代のツアーステージはすごかった」と印象深いモデルのようだ。他にはミズノ「ミズノプロ 300S ドライバー」など、当時としてはやや大きめな300cc前後のモデルが人気を博していた。

この頃は、各メーカーがそろってフェースの高反発化を競っていた時代。三田コーチが「これはやばいと思った」と購入したのが335ccのキャロウェイ「ERC 2 フォージド チタン ドライバー」(2001年)だった。「数十ヤード違うぐらい飛距離性能が高かった」と当時の驚きを振り返り、翌年にはプロギア「スピードチタン TR ドライバー」にスイッチするなど、「この時代が一番ドライバーを試打した」という。

高反発に規制が入りキーワードは初速へ

2008年からフェースの高反発化に規制がかかると、ドライバーを取り巻く環境は一変する。「この時期からボール初速の概念が導入され始めた」と、その後のクラブ進化の分岐点になった。ヘッドは大型化が進む中で、三田コーチが使用していたのは460ccのテーラーメイド「SLDR ドライバー」(2014年)。重心をフェース側に近い位置に寄せる超低スピン設計により、「とにかく低スピンでボールを飛ばす代表作だね」と振り返る。

「飛距離となると、このあたりから外ブラ(海外ブランド)が圧倒的優位になった」と見解を示す三田コーチ。さらに現在は高慣性モーメント化が進み、「”慣性モーメントボケ”をしているので、どれだけやさしく高く、遠くに飛ばせるか」というドライバーを選んでいるそうだ。現在はテーラーメイド「SIM2 MAX ドライバー」(2021年)を使用しているという。

ドライバーの変遷を振り返る上で、特に2000年前後は素材や構造の進化、規制による方針転換も加わり「激動だった」という三田コーチ。動画では歴代モデルを画像や計測値とともに紹介しているので、世代が近いゴルファーは「懐かしいな~」という目線で見てほしい。

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大型フェースを採用し、やさしさも最大級
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