インプレス UD+2の『+2』って何? いまさら聞けないネーミングの由来
新モデル発売を前に、気になるヤマハのネーミング
10月5日にフルモデルチェンジされるヤマハ『インプレス UD+2』シリーズ。2014年に「インプレス RMX UD+2アイアン」としてアイアンのみが発売され、そのぶっ飛び性能が口コミで広がり大ヒットした。16年にはフルラインナップ化を果たした人気シリーズだが、そもそも「+2」ってどういう意味? ということで意外と知らないネーミングの由来に迫った。
『+2』は“2番手上”の飛距離性能
『+2』について答えを先に言うと、シリーズを一貫するコンセプト“2番手上の飛距離性能”に由来している。同社開発担当の柴健一郎 氏は「『UD+2』を発売する前、より分かりやすく、ダイレクトに商品のウリを打ち出そうと、ネーミングについては何度も議論を重ねました」と話した。
『UD(ウルトラ ディスタンス)』は…つまり“ぶっ飛び”!
ではUDとは何か?「中学2年生でも分かる単語で、シンプルに表現したかった というのが狙いです。『UD(ウルトラ ディスタンス)』に決まりましたが、候補としてはSD(スーパー ディスタンス)やMD(ミラクル ディスタンス)といった、分かりやすく“特別な飛び”を表現したものが並びました」
あり?なし?『+2.5』『+3』の可能性は…
『UD+2』の由来は分かった。ところが、先月行われた発表会では、新モデルが2番手どころか3番手上の飛びを実現するという話が出てきた。うむむ……今後ネーミングを『UD+2.5』や『UD+3』に変更する可能性はないか? と、失礼を承知の上で質問してみた。柴氏は「可能性はありますが、慎重に判断していきたいです」とにこやかな笑顔で回答してくれた。
『Inpres(インプレス)』→ スペルミスではありません!
続いて『UD+2』より歴史は長く、すでにヤマハと言えばこのブランド名という『インプレス』の由来について聞いてみた。「印象づける、感動させるという意味 の英単語【impress】から来ています。広告やカタログで横長のロゴのバランスが良くないため、mをnに、最後のsを取りのぞいた造語が【inpres】なのです」との返答。実はスペルミスを疑っていたのだ。「impress」より「inpres」。確かに並べてみると、「inpres」のほうがスマートで形が良く見えてきた。
『リミックス』シリーズ『118』『218』の由来は?
現在ヤマハでは、『インプレス』のほかに並行モデル『リミックス(RMX)』シリーズ『118』と『218』が存在する。その3桁の数字について尋ねると、「十の位と一の位は、18年モデルの『18』です。百の位の『1』は、プロ仕様のやや上級者向け。『2』はやさしさを求めるアベレージゴルファー向けという意味で、分かりやすく順番に1、2とつけました。お客様に最適なクラブをできるだけ簡潔に提供したい という思いを込めています」と、3桁の数字で明快さを表現したとのことだ。
ちなみにアイアンだけ『018』というツアー限定モデルが発売されている。『0』は『1』を超える上級者モデルとして認識できるように表記したことが予想できる。ヤマハのクラブは、0→1→2の順でやさしさがアップする と覚えておこう。
変革を表現した『インプレス』『リミックス』
柴氏は「これまでのヤマハは技術先行型で、新しい機能のものを作れば必然的に売れると考えていました。どちらかと言うと、性能がしっかりしていればネーミングは何でも良いというくらいに思っていたところがありました(笑)。ユーザーであるお客様と向き合い、“ものづくり”の考え方を大きく変えた のが『インプレス』からなのです」と、同社の変革を象徴する思い入れあるネーミングについて、感慨深そうに紹介してくれた。
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