スパインってそもそも何? スイングへの影響度を検証
シャフトのスパイン調整で何がどう変わる?
本間ゴルフの最新ドライバーTW747(455、460)の目玉は、「P-SAT」と呼ばれるシャフトのスパイン管理が施されている点。スパインの向きを統一することで、シャフトの振動方向が一定になるという。そこでそもそもスパインとは?と疑問を抱いた編集部は、ティ―チングプロ兼フィッターの関浩太郎氏に話をうかがった。
そもそもスパインとは…
―そもそもスパインとは何?
「はい。カーボンシャフトを製造する工程で、カーボンシートを芯棒に重ね合わせて作る際、巻き始めと巻き終わりが重なってしまう部分のことです。重なっている分、ほかの部分より硬くなってしまうのが特徴です」
―どのような影響があるの?
「簡単に説明しますと、スパインがあることで、そのシャフトの表示がフレックスSとなっていても、しなる角度によって感じるフレックスがRにもSRにもXにも感じてしまうということです」
打ち比べてみると「スピン量」に差が出た
そこで今回はスパインがどこまでスイングに影響するかを検証するべく、スパイン調整されたシャフトとスパイン調整されていないシャフト(同モデル)を用意し、同じヘッドを装着して関プロに試打してもらった。結果的に大きな差が出たのは「バックスピン量」と「サイドスピン量」。調整なしのほうが、ややスピン量が大きく出る結果となった。
コンマ数秒単位での違和感が原因
―スイングへの影響は大きい?
「大きいかどうかと聞かれれば、ユーザーによって影響度は異なると思います。ただ、クラフトマンの立場から言わせてもらうと、スイングへの影響は必ずあると断言できます」
―なぜ影響するの?
「切り返しからインパクトまで、実はシャフトは4回もしなる動きが加えられます。この頻度でしなるにもかかわらず、スパインがバラバラに位置していれば、『あそこでしなったのに、ここではしならない…』というふうに、コンマ数秒単位でイメージした通りにシャフトが動いてくれない違和感を覚え、スイングに悪影響を及ぼしてしまうのです」
最大限に性能を引き出すための答え
―「P-SAT」が設定する6時(真下)はベスト?
「メーカーが提唱する設計ですので、最大限に性能を引き出すための設定であると推測できます。どの方向がベストかということよりも、同じ方向に向いているという品質の高さが、最新TWシリーズの大きなテクノロジーになっていることは間違いありません」
スパイン調整 = 個体差をなくす
―アマチュアゴルファーはスパインを意識するべき?
「はい、意識するべきだと思います。ボールを芯で当てることもできないのに微小なことに気を使っていられない、と思う人も多いかもしれませんが、せっかく最新クラブを購入しても、スパインの方向で性能を生かしきれないのでは元も子もありませんから」
―最後にアドバイスを
「勘違いしてはいけないのが、スパインが調整されたからといって、飛距離が伸びるとかスピン量が減るといったことではないということです。要約するなら、製品ごとの個体差がなくなったということ。10個中10個、すべて同じ要領で最大限の性能を提供したいという本間ゴルフの思いが今回の最新TWには詰まっていると言えますね」
撮影協力/ロイヤルスターゴルフクラブ、SEKI GOLF CLUB 目黒
関 浩太郎 プロフィール
高校卒業後に渡米し、カリフォルニアプロツアーを転戦。帰国後は有名クラブ職人に弟子入りし、クラフト技術を習得。現在は「SEKI GOLF CLUB目黒」を主宰。分かりやすく明確なティーチング&フィッティングで多くのアマチュアから支持を受ける。
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