サボってない？ 日頃のお手入れ

「使っているクラブ、お手入れしてる？」と聞かれ、ドキッとする人は多いだろう。買ってそのまま…、キャディバッグに入れっぱなし…。クラブを大事に使っているという人でも、意外と見落としがちな日頃のお手入れ。ということで、今回はクラブとプレーヤーを唯一結ぶ部分、“グリップ”の汚れを調査した。

衛生検査用チェックで汚れを数値化！

調査方法は、食品工場の機器衛生検査で使用するATPルミノメーター「EnSURE（エンシュア）」と呼ばれる機器を使用。数値の目安は、0から10が「極めて清浄」、二ケタ台なら「普通」、100台は「まぁまぁ」、200以上が「汚い」、1000以上は「極めて汚い」となる。

トイレの便器“71”に対し、グリップは“833”！！

※すべて編集部調べ。 編集部員のスマホ画面は驚きの数値に…

購入してから一度も洗ったことがないという編集部員の使用グリップを調べると、なんと“833”という驚くべき数値が…！？ 同チェック法で調べたトイレの便器が“71”だったので、約11.7倍も汚いという事実が判明した。

家にある道具で簡単にお手入れ可能！

ここまで汚れているクラブを、大事に使っているとは言えない。ということで、中古クラブを扱うゴルフガレージ新橋銀座口店の桂雄介さんに、正しいグリップのお手入れ法を聞いた。「まず、用意するものは次の5つです」と、家によくある道具を取り出した桂さん。

・ガラス用洗剤
・キッチンスポンジ（硬い面があるやつ）
・ぞうきん
・食品用ラップ
・新聞紙（※汚れが飛び散らないように敷く）

液体の中性洗剤がおすすめ！

「ガラス用洗剤を付着させ、それを泡立つまでぞうきんとスポンジで撫でてください。泡立った状態になったら、ぞうきんで拭き取ればOKです。洗剤はガラス用でもキッチン用でも良いのですが、液体の中性洗剤がおすすめです。粉末洗剤や固形石鹸ですと泡立てるのに手間がかかり、粘り気が強いため何度も拭き取らないといけません。ガラス用を使うのは拭き取りが比較的簡単だからです」（桂さん）

スポンジは硬い面のあるやつが正解！

「スポンジは硬い面があるモノが良いですね。裏が緑色になっている、100円ショップで売っているもので大丈夫。軟らかい面だけですと、グリップの細かい溝まで入りきらず、汚れが残った状態のままになってしまうからです。逆に、硬いタワシだと、グリップを傷つけてしまうのでNGです」（桂さん）

仕上げはラップで巻いて巻いて～♪

「月1ゴルファーや当分ラウンドに行かない時には、仕上げに食品用のラップを巻いて置くことをおすすめします。グリップは乾燥してしまうと当初のゴム弾性を失い、ひび割れや硬化などが生じることがあります。使用しないときは、なるべく保湿しておくことで劣化を防ぐことができるのです」（桂さん）

たかがグリップ、されどグリップ

「ここまでやる！？」という人もいると思うが、たかがグリップ、されどグリップ――。長持ちさせることはもちろん、グリップ力が落ちる＝飛距離を落とす危険性を防ぐという意味合いもある。自慢のショットを担保するためにも、正しいお手入れで保管することをおすすめしたい。

【グリップお手入れのまとめ】

・家にある道具でお手入れ可能！
・固体より液体の中性洗剤がおすすめ！
・スポンジは硬い面のあるやつが正解
・ラップで巻いて仕上げる

取材協力／アンカーテクノ株式会社（清浄度チェック）、ゴルフガレージ（お手入れ法）

■ ゴルフガレージ 新橋銀座口店

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