ゴルフ雑学 コースにある池の存在意義
突然ですが、みなさんは池が好きですか?わたくし、ゴルフ場研究所(通称ゴルラボ)の新米研究員であるS吉クンは大好きです。水辺の景色って、こう、何かほっと癒されますからね。でも、私が打つボールも池が大好きなようで、ついついその方向へジャボーン!何事も好き過ぎるのは良くないですね(?)
さて、そんなゴルフ場の池にまつわるとっておきの話を、ゴルフ倶楽部成田ハイツリー総支配人の永井秀和さんにお聞きしました。
(取材協力/ゴルフ倶楽部成田ハイツリー)
あなたはこのあいだ何発池ポチャしましたか?
(S吉)ところで、ゴルフ場にはなんで池なんてあるんでしょうか? あいつさえなけりゃ、オレもいまごろ100を切って……(ブツブツ)。
(永井)ごくまれに池のないゴルフ場もありますが、でもほとんどのゴルフ場には池があります。そして、木に3種類の意味があったように、池にも2つの意味があるのです。
(S吉)えっ? そうなんですか?
プレーに関係ない池が必要なことも
(永井)一つはもちろん、S吉クンやゴルファーのみなさんが苦手な、戦略的な目的で設置された池です。ティーインググラウンドの前に配置してティショットでゴルファーにプレッシャーを与えたり、グリーンの手前に配して、2打目やアプローチショットを難しくしたりします。
(S吉)確かに苦手ですけど……。でも、池があるからこそ、頭を使ったりテクニックを使ったりというように、よりゴルフを複雑に、面白くしてくれているんですよね?
(永井)その通りです。で、もう一つは“調整池”と呼ばれるものです。
(S吉)調整池?
(永井)はい。ゴルフ場は、通常、林や森の樹木を伐採して造営します。樹木を伐採するとどういうことが起こるのかというと、地面の保水力が下がってしまいます。樹木の根っこが水を溜めこんでくれていたのが、なくなってしまうからなんですね。
(S吉)あー! 理科の時間に習いましたよ。
(永井)でしょう。地面の保水力が落ちてしまうと、大雨が降ったときなどに、水がどんどん流れ出てしまうのですね。それでは周辺の地域に迷惑がかかってしまうのです。ですから、木を伐採して落ちた保水力を補う分の、雨を溜めておくためのプールが必要なのです。
(S吉)なるほど! ゴルフ場を作るためには、そこまで気を配らないといけないのですね。
(永井)はい。コースによっては、敷地の端っこの方の、プレーと全然関係ない場所に調整池を用意しているところもありますが、景観のよさやコース戦略的な意味合いも調整池に持たせるように考えられているコースもあります。池の配置をどうするかは、コース設計家の腕の見せ所なんです。
(S吉)では、今度私が池ポチャをしたときは、「この池はよく考えられているなー」と感心することにします。
(永井)(ちょっとポジティブ過ぎるかも?)
今回の役立つゴルフうんちく
ゴルフ場の池には、戦略的な意味のものはもちろん、土地の保水のために配されている“調整池”と呼ばれるものもある。調整池に戦略や景観の意味を持たせたものもある。
コース内のそれぞれの池の“意味”を考えながらラウンドするのも楽しいかもしれない!
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