第2回 左右に散らばる原因は?
インサイドアウトの原因は“体の起き上がり”
堀尾プロ「河本さんの強いインサイドアウト軌道の原因は、インパクトの手前で体が起き上がってしまう動きです。ダウンスイングで体が目標方向に流れながら起き上がるので、右足の送りが早くなり、振り遅れることによって、クラブが寝た状態でVゾーンの下側にクラブが入ってしまう。インサイドアウトでもアウトサイドインでも同じですが、目標に対して軌道の角度が大きいと、ミスした時の曲がりも大きくなります。」
右足をガマンすれば、起き上がりを抑えられる
堀尾プロ「ゴルフはどうしても“飛ばしたい”という欲求が強くなりますよね。力いっぱい振ろうとする方に多いのが、起き上がりの症状です。また、“下半身リード”というキーワードも正しく理解できないと、足を必要以上に使ってしまい、結果として上半身が流れるなどの症状にもつながります。起き上がりや上半身の流れを矯正するには、右足を意識することが効果的。右足をできるだけ動かさずにスイングしてみましょう。特にテークバックの時とインパクトの時に強く動かさない意識が起き上がりを抑え、振り遅れを防止してくれます。」
クラブを寝かさないための障害物ドリル
堀尾プロ「動きを意識することが苦手な方には障害物ドリルがおすすめです。スポンジボールのように、当たってもケガしたり周りの物を壊したりしないようなものを、クラブ軌道の通したくない場所に置いてスイングしてみましょう。河本さんの場合は、インサイドアウトが強いので、ダウンスイングの時にクラブが通るイン側に置きます。この障害物に当たらないようにスイングすることで、今のインサイドアウト軌道に対して、自然と外側を通すイメージが身に付きます。ミスの原因の動きが解明できれば、考えなくても自然と身に付く練習ドリルを作ることができる。プロやトップアマが常に良いスコアを維持できるのは、自分のミスの傾向を知っているから。自分のミスの原因や傾向を知ることが上達の近道ですよ。」
- 堀尾研仁
- 1971年4月16日生まれ 岐阜県出身。
デビッド・レッドベター氏に師事し、ゴルフティーチングの世界に入る。1997年よりデビッドレッドベターゴルフアカデミー公認インストラクターとして多くのゴルファーを指導。2002年にKEN HORIO GOLF ACADEMYを設立。2003年よりツアープロの帯同コーチとして活動開始。当時ノンシード選手であった田島創志選手、高橋竜彦選手の初優勝に貢献した。2005年には谷口徹選手の帯同コーチとして、全英オープン、全米オープン、全米プロといったメジャートーナメントにも同行。
現在は多数のプロゴルファーの指導と共に、各メディアへの出演、アマチュア向けのスクール運営、企業向けのイベントなども精力的にこなしている。
- KEN HORIO GOLF ACADEMY http://www.kenhoriogolfacademy.jp/index.html/
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