カン違いだらけのゴルフルール

素振りで木の葉が数枚パラパラ落ちた。これって罰がつく?/ルールQ&A

2024/11/23 16:12

木の下でボールが止まった。打つ前に枝や木の葉にクラブが当たるかチェックしようとクラブを振り上げたところ、ヘッドが枝に当たり、木の葉が数枚落ちてしまった。こんなケースはルール上どうなる?

スイングに有利になるから落としたわけじゃ…

■1
木の葉を数枚はたき落とすとスイング区域の改善で1罰打を受ける。

■2
木の葉を数枚はたき落とすとスイング区域の改善で2罰打を受ける。

■3
木の葉を数枚はたき落としてもスイング区域の改善とはいえず罰はない。

さあ、みんなで考えよう!正解は何番?

確か実際に打つ際のスイングで木の葉を叩き落としても罰打はなかったような。素振りはダメなのかな…。

◇◇◇

正解は「3」番

【ルール解説】
イラストのように木の葉が大量に茂っているケースでは、木の葉が数枚落ちても大勢に影響がなく「スイング区域が改善された」と見なされないので、ペナルティはありません(規則8.1b(7))。ですから正解は「3」の罰なし。

ただし、素振り=練習スイングでも木の葉を大量に落としたり、枝が折れたりした結果、スイングがしやすくなった場合は、スイング区域の改善で2罰打を受けます。ちなみに本番のストロークでは、木の葉を落とし、枝を折っても罰は科せられません。(イラスト&ルール解説/小山混)

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<ゴルフ規則>(抜粋)
規則8.1
ストロークに影響を及ぼす状態を改善するプレーヤーの行動
「コースはあるがままにプレー」という原則を守るために、次の「ストロークに影響を及ぼす状態」(コース内外を問わず)は保護される。したがって、この規則はプレーヤーが行う次のストロークに対してその状態を改善することを制限している:
・そのプレーヤーの意図するスイング区域
規則8.1b
認められる行動
ストロークの準備をしているときや、ストロークを行っているときに、プレーヤーは次の行動をとることができる。そして、その結果として、たとえそのストロークに影響を及ぼす状態を改善したとしても罰はない:
(7) ストロークを行う、またはその後に行うストロークのためのバックスイングをする。しかし、球がバンカーにある場合は、バックスイングのときにそのバンカーの砂に触れることは規則12.2b(1)に基づいて禁止される。

■ 小山混 プロフィール

イラストレーター、ゴルフルール研究家。東京生まれ。立教大学卒。新聞・雑誌・Webで複雑なゴルフルールをやさしく解説。ゴルフは鹿沼CCの月例競技会にエントリー。HDCPは17。著書に『はじめてのゴルフルール』『New! いちばんたのしいレクリエーションゲーム』(主婦の友社)、『英語とゴルフ一石二鳥』(ゴルフダイジェスト社)がある。

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