テークバックで体を回すためのポイントは1つだけ
頭を動かさない、肩をしっかり入れる、右ひざを動かさない、腰をスウェーさせない…などなど、テークバックにおける体の回転で、気をつけるべきポイントが多くて困っていませんか? ポイントが多すぎると窮屈になって、結局はぎこちないスイングになってしまうものです。サイエンスフィットが考える体を回すためのポイントは、たった1カ所のみです。がんじがらめに縛られていたテークバックを、今こそ自由に解き放ちましょう。
今回の受講者は…
「ドライバーのスライスに悩んでいますが、時折左に引っかけるミスも出始めています。右を嫌がれば左も出て、ティショットの立ち位置にも悩むし、とにかくドライバーの方向性を安定させたいですね。頭を動かさず、右足を固定することを意識してスイングしているのですが…」(本田さん、ゴルフ歴3年半、スコア100前後)
7割のアマチュアゴルファーがスライスに陥っている典型的なパターンは、フェースコントロールが未熟で、フェースが開いて当たっていることから、左に打ち出そうとしてアウトサイドイン軌道になってしまうケース。本田さんもそのパターンかと思いきや、良い意味で違いました。7度以上のアウトサイドイン軌道なのですが、フェースコントロールは非常に良いのです。
ハーフバックやトップにおけるフェースの開き具合は、プロと比較しても遜色ありません。スライスばかりではなく、突然左に引っかけてしまうことが大きな悩みとのことですが、左に出る球は、実はナイスショットなのです。軌道に対してフェースがスクエアに近い角度で当たっていて、しっかりとボールに力が伝わっているからです。ただし、アウトサイドイン軌道のために構えた方向よりも左に出るので、ひどいミスショットのように感じることでしょう。
つまり、いまのフェースコントロールを変えずに軌道をインサイドアウトにしていけば、右に出て、左に落ちていくドローボールを安定して打てるようになると思います。問題はどこか? モーションキャプチャーでデータを見ると、テークバックでの胸の回転が非常に浅いことが分かります。そのため、ダウンスイングですぐに体が開き、どうしてもアウトサイドイン軌道になってしまうのです。