「フェースバランス」or「トウバランス」自分のパターの“クセ”分かってる?【青木瀬令奈のThe Putting World#18】
女子ツアーでも一、二を争うパットの名手・青木瀬令奈によるパッティング技術連載「The Putting World」。パッティングの考え方、ストロークのコツ、ラインの読み方、距離感の出し方など、彼女の頭の中、その世界観をじっくりとひも解いていきます。第18回はフェースの開閉具合について。
トウバランスパターはフェースの開閉が大きい
2回にわたってライ角と長さについてお話ししてきましたが、今回はフェースの開閉具合についてです。L字型やピン型などのパターは「トウバランス」と呼ばれ、フェースの開閉が大きいのが特徴です。パターのシャフトをネック側で一点支持すると、トウ側が下に垂れ、フェースが開くような向きになります。一方、マレット型をはじめとする最近の高MOIパターに多いのが「フェースバランス」です。こちらはフェースの開閉が少なく、同じように一点支持すると、トウが垂れずにフェースが上を向く傾向があります。
軌道修正のためにもトウバランスは有効
トウバランスパターはフェースの開閉量が大きいため、自然とインサイドインの軌道になりやすい特徴があります。そのため、アウトサイドに上げる傾向が強い人がL字型やピン型などのパターを使うと、ストローク軌道の修正につながることがあります。また、自分で操作をしたり、打点を変えてボールを打ち分けたりしたい人にも、フェースの開閉が大きいトウバランスパターはおすすめです。
ストロークが安定しているならフェースバランス
インサイドインの軌道がしっかりできている時は、慣性モーメントの大きいフェースバランスパターを使います。ストロークが安定しているので、フェースの開閉が少ないパターを使うことで、より再現性が高まり、カップインの確率を上げられるからです。
私は主に「長さ」「ライ角」「重心アングル(フェースの開閉具合)」という3要素で、パターの悩みを改善しています。意外とこの最後の重心アングルについて理解できていないアマチュアの方は多いので、ぜひ一度自分のパターがフェースバランスなのかトウバランスなのかをチェックしてみてください。
青木瀬令奈 プロフィール
7歳で競技を始め、2008年「全国高校選手権」で優勝。11年のプロテストに合格。15年から女子プロの大西葵の兄・大西翔太氏がコーチ兼キャディとなり、飛距離アップに成功。17年「ヨネックスレディス」でツアー初優勝。20年に選手の取りまとめ役となるプレーヤーズ委員長に就任。23年「大王製紙エリエールレディス」で5勝目。24年の11月には両足の種子骨を骨折し、25年は痛みと戦いながらのプレーを送った。グリーン上のパフォーマンスに定評があり、その技術は女子ツアーでも一級品。教えを乞う選手も多い。