<後編>普通オジがプロの手で大変身!?「今どきオシャレはこうでねぇと」後編)
「ちょっとゴメンナサイ…」臼井麗香、原英莉花らドン引き “残念オジファッション”の特徴は/Road to イケオジ(前編)
2024/10/18
何を着てもダサくなってしまう、色のバランスがおかしい、ベストなどの重ね着が入るともうパニック――。そんな“おじゴルファー”たちの拙いファッションセンス(失礼!)を改造すべく、『おじゴルファーファッション向上委員会』を緊急発足。“イケてないオジ”を“イケおじ”に改造していこうじゃないかという企画の第1回目は、実態調査として「どんなオジファッションがダメなのか」を女子プロたちにヒアリングした。彼女たちのNGスタイルとは。(全2回/前編)
【イケてないオジ1/腰パンオジ】 弁明の余地なし!明らかにだらしない
女子プロ界随一のファッションリーダーといえば、この人の名前が挙がるだろう。そう、臼井麗香だ。自身でゴルフウェアブランド(Chell classy)を立ち上げているほどで、上品なスタイルで清楚感たっぷり。しかもそのブランド、「40代から50代の男性の方に着てほしいウェアを考えて売っているんです」と言うから、まさにこの企画にうってつけではないか。
さっそく意見を聞いてみる。「清潔感はマストですよね。年齢を重ねていても清潔であれば、印象はすごくいい」と臼井。彼女が「ごめんなさい。一番NGかも」と例を挙げたのが、「腰パンオジ」だ。彼女の地元、北関東にけっこう生息しているらしい。「ズボンを下げて腰で履いちゃっていますからね。明らかにだらしないですよね」。さらに腰からタオルを下げてしまう「腰パン×タオルオジ」は最悪な組み合わせと言う。心当たりのある方は気を付けてほしい。
【イケてないオジ2/ガラガラオジ】 目がチカチカするぅ~
続けて臼井が「ちょっとダメかもー」というのが、“ガラガラオジ”。つまり柄(ガラ)モノのシャツと柄モノのパンツを合わせる、「柄on柄」ファッションだ。派手な配色はせめて上か下かどっちかにしてほしいところ。聞けば彼女のブランドのファッションテーマは「好青年風」。
「そのままオシャレなレストランに行けるような服が好き」と、確かに彼女の手がけたウェアを見ると配色はけっこうシンプル。“ガラガラオジ”などまさに天敵でしかない。「ガラガラファッションでそのまま空港とか高速のサービスエリアにいる方見かけますよね。アチャーってなります」と手を目に当てがった。
【イケてないオジ3/色あせオジ】 見た目の印象がダウン
ポロシャツの色があせて、色落ちしてしまっているのもNGだ。オシャレな鹿の子ポロでも、色が褪せてしまっていては台無しに。オジさんの「まだ着れるっしょ」は、もう着れないと思っておいたほうがいい。もちろん上着だけでなく、パンツも色あせにご注意を。「ダメージ加工。いい味出てるっしょ?」…出ていません。デニムじゃあるまいし。「やっぱり清潔感が一番大事なので」と臼井。タンスの中を今一度チェックして、お気に入りのポロシャツでも潔く断捨離を。
【イケてないオジ4/短パン×ハイソックス×リュックオジ】 程よいバランスを見つけたい
続けて臼井は、「モネも絶対“オジエピソード”あると思う」と仲のよい稲見萌寧に声をかけた。すると稲見は企画の意図を聞くなり、「短パンにハイソックス、そこにリュックを背負っちゃう人がちょっと苦手」と即答。ちょっと待って稲見プロ、短パン×ハイソックスはいそうだが、さらにリュックを背負ってしまう“オジ”…そんな人いる?
ハイソックスの長さに関しては、「すね下までぐらいだったらOK」(稲見)とのこと。短パンの長さに関しては、「私は短いのも好き。それよりひざ下まで裾がある長めの短パンはちょっと野暮ったいかも」(臼井)と、いずれにしても短パンの長さとソックスの長さのほどよいバランスが大切なようだ。
ちなみにオジさんのすね毛に関して聞いてみると、「私はちょっと…」という稲見に対し、臼井は「私はすね毛好きなんでアリです」と恥じらいながら答えていた。脱毛を考えていたオジ諸君。一考の余地がありそうだ。
【イケてないオジ5/ボタン全開オジ】 開けすぎていいことはない
続けて稲見が例に挙げたのが、「ああ、そうそう。シャツのボタンを全部開けちゃう人もちょっとアレじゃない?」と臼井に話す。ポロシャツやシャツのボタンを、一番下まで開けてしまうオジが気になるという。「暑いから仕方ないときもあると思うけど、たまに胸毛が見えちゃっている人もいて。それはちょっとねぇ…」と口を揃える。つい自分の胸元に手がいってしまったが、オジのみんな、ボタンを開けすぎてもあまりいいことはなさそうだぞ。
モックネックにすれば好印象ではないかと提案してみると、「あっ、そうですね。私モックネック好きかも」という臼井に対し、「確かにいいですけど、たまに苦しそうにしている人もいますよね」と稲見。我々オジは何を着たらええんじゃぁ!とつい心の声が出た。
【イケてないオジ6/色バラバラオジ】 色と色が大ゲンカ
続けてこの人を差し置いて、本企画は進められないだろう。女子プロ界のファッションご意見番である“エリカ様”こと原英莉花だ。原をつかまえて話を聞くと、「うーん…」と熟考した後、「自分でも気を付けていますが、色がバラバラなのは好きじゃないですね。やっぱり上下のバランスが整っているのがベスト。黄色と赤とか、色キチになっちゃうとちょっとね」。原が黄色を使うときは「何色も入れないで他を白や黒の単色にして、黄色をワンポイントで利かせたりします」というテクニックを教えてくれた。
「今の時期からだとベストを上手く着こなすのがいい感じだと思います。上下とも白白、黒黒とかにして、ベストに色を入れてワンポイントつける。それなら簡単にオシャレができる気がします」。オジ向けのやさしいアドバイス、あざーす。
【イケてないオジ7/だらっとオジ】ゴルフ場次第ではNGも
続けて原は、「やっぱりだらしないのが本当にイヤですね~」と腕を組んで深くうなずく。ヨレヨレのシャツの裾がダラーっと出ているのはどうにも許せないそうだ。でも、最近オーバーサイズなども流行っている。あれをオジさんがやったらどうなのか。「小柄な人なら意外とアリですよね。上はオーバーサイズでも下をタイトなパンツとか履いてまとめればオシャレかも」と具体的な提案。さらに原は、「ファッションって年齢あんまり関係ないですよ。好きなもの着たらいいと思います。自分に似合っているものを探してほしい」と持論を展開した。さすがご意見番、オジゴルファーのために真剣に考えてくれるではないか。
原は「でも、なんだかんだ清潔感が一番大事かな。そこは外せないと思う」と言って、パーリーゲイツのオシャレないで立ちで颯爽と練習場に向かっていった。「アドバイス、参考になります!」と、その後ろ姿に最敬礼。臼井も稲見も言っていたが、やはり共通ワードは「清潔感」なのかもしれない。読者諸兄、プレー前に今一度鏡を見て、まずは身だしなみをチェックしよう。(取材・構成/服部謙二郎)
イラスト/Yuko Saka
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