グリップの“握り感”って忘れるもの？

新型コロナウイルス感染拡大の影響により「STAY HOME」の推進で、長い期間クラブを振れていない人は多い。そこで忘れてしまうのが、ツアープロも口にするグリップの“握り感”だ。指の掛け方や力量の確認など、家でもできる感覚をキープするための方法を、プロゴルフコーチ吉田洋一郎氏に聞いた。（※以下、吉田氏解説コメント）

スイング以上に重要“握り感”

グリップの握り方を忘れてしまうということは、ツアーで活躍するトッププロであってもあります。

グリップひとつでスイングもおかしくなる…

ツアープロでも常にクラブを手に届くところに置いて、確認しているという話を聞きます。グリップはクラブとプレーヤーをつなぐ唯一の接点。“握り感”を保つ習慣をもつことで、実戦ですぐに元の感覚に戻れるようにしておくことは重要です。

ギュッと握らず、ユルユルで握る

力いっぱい握る力量を10とすると2～3くらい

“握り感”を保つ習慣として、クラブを持ってヘッドの重みを感じる仕草をすることをおすすめします。その際、グリップの力量はユルユルで、急に引っ張られても抜けないくらいの力感で握りましょう。

左手の指3本 & 右手の指2本の法則

意識する指は5本。右利きの人の場合(※左打ちの人は逆)

ヘッドの重みを感じるには、左手の小指、薬指、中指、右手の中指と薬指の5本にのみ力を入れます。注意点は、人差し指と親指に力を入れないこと。人差し指と親指はスイング中に動かしやすく、スイングの安定感を欠く要因となってしまいます。

縦方向に動かす

人差し指と親指はそえるだけ

クラブを動かす際は、「コッキング」と呼ばれる縦の動きのみでOKです。ヘッドの重みを感じるため、左手のみで握り、親指を自分のあごの方向に折るような動きを繰り返してください。

間違った動きがクセにならないように縦のみでOK

手首を返すような横方向の動きはNGです。横の動きは手首を返すことになり、フェース面を変えてしまうことにつながってしまうからです。左手の指3本を意識してクラブを縦に動かしながら、ヘッドの重みを感じてください。

習慣化してしまう

家の中でグローブの有無は問わない

重要なのは日頃から、クラブを目につきやすい所に置いておくことです。ソファに座っている時やテレビを観ている時、手が空いた瞬間だけでも、上記の“握り感”を保つ習慣をもっておくと、本番ラウンドの実戦感覚を取り戻すことが楽になります。

• 吉田LESSON vol.1「グリップの感覚を取り戻すには？」
• 吉田LESSON vol.2「歩いて直すスライス矯正法」
• 吉田LESSON vol.3「担いで直すフック矯正法」