ドライバーにミーリングとは驚いた! 気になる打感は?「B1 STドライバー」
ツアープロからの支持を集めるブリヂストン「B」シリーズの最新モデルが発表された。ドライバーは「B1 ST」「B2 HT」「B-Limited B1 LS」の3機種展開で、最大の特徴は見た目にもインパクトのあるミーリング加工が施されたフェースだ。今回は「Strong Trajectory(強弾道)」の名を冠した「B1 ST ドライバー」について、ギア知識豊富なミタさんがどこよりも早く性能を解説。そして、パワーヒッターのヨシダくん(HS50m/s)とベテランゴルファーのシオさん(HS40m/s)が試打して新製品を評価する。
クラブの特徴は?
【ミタさん】
今回は発表されたばかりのブリヂストン「B1 ST ドライバー」です。
【シオさん】
このドライバーは、発表前の6月頃から女子ツアーで吉田優利や佐藤心結が実戦投入し、気になっていました。
【ミタさん】
7月末の海外女子メジャー「アムンディ エビアン選手権」ではアマチュアの馬場咲希も投入していましたね。
【ヨシダくん】
フェース全体にたくさんミーリングが入っていますね。このようなドライバーは見たことないです!
【ミタさん】
ブリヂストンは2014年の「J715」シリーズから、ドライバーのフェースミーリングに注目してきました。進化を遂げた現時点での完成形が新「B」シリーズの「スリップレスバイトミーリング」でしょう。
【ヨシダくん】
ウェッジなどのフェースに入っているミーリングとは何が違うんですか?
【ミタさん】
そもそものミーリングの効果は、ボールへの食いつきの強さです。同社によると、ロフトが寝ているクラブではスピンをかけようとする力のみが生まれやすいですが、ドライバーなどロフトが立ったクラブは、フェース面上で滑りを抑制しようとする力も同時に発生するそうです。
【シオさん】
横方向のミーリングはよく見かけますが、今作は斜めに細かなミーリングが施されていますね。どのような効果があるのでしょうか?
【ミタさん】
フェース面上で滑りを抑制し、インパクト時にかかる上下左右のスピンを抑えることで、ボール初速を高める効果があります。横方向だけでなく斜め方向にもミーリングを入れて密度を高め、効果を最大限発揮できるフェースに仕上げています。実際に同社のテスト結果では、前作よりも約240回転バックスピン量が減少したそうですよ。
【ヨシダくん】
いかにも、インパクトでボールに食いつきそうな見た目です。
【シオさん】
ソールにある丸いウエイトは入れ替え可能ですか?
【ミタさん】
もちろん可能です。フェース寄りにある丸い2gと6gのウエイトを入れ替えることで、操作性とつかまりを調整できます。ヘッド後方には6gの可変式ウエイトが搭載されており、自分のスイングタイプに合わせて弾道調整ができるモデルです。
【シオさん】
新機能が盛りだくさんですね。早速打ってみましょう!
試打した印象は?
【ヨシダくん】
とても構えやすくて、ターゲットに合わせやすい。顔がいいだけでなく、すわりがいいですね。ポンと芝の上にヘッドを置いた時に、グラグラする感じが一切ありません。アスリートゴルファーが気になるポイントを押さえていますね。
【ミタさん】
打った印象はどうでしたか?
【ヨシダくん】
打感は独特です。斬新なミーリングなので、打感も今までのブリヂストンのドライバーとは違いますし、他のメーカーとも違います。でも、決して嫌な打感じゃない。ツアープロや上級者が好きなフィーリングだと思います。
【ミタさん】
飛距離や弾道はどうでしたか?
【ヨシダくん】
一般的に低スピン系ドライバーは一発の飛びはあっても、飛距離にバラツキがあるモデルが多いです。ですが、このモデルは低スピンなのに弾道が安定していました。一発の飛びというよりも、安定した弾道で平均飛距離が伸ばせるドライバーだと思います。
【ミタさん】
ソールには前作「B1」に搭載されていたサスペンションコアを今作でも採用し、トウ・ヒール方向の反発性能を高めています。また、ツアープロのフィードバックを受けて、ヘッド内部にフェースと垂直方向の梁を設けて、当たり負けしないヘッド構造になっています。
【シオさん】
私は飛距離性能に驚きました。普段は今日イチのショットで230ydくらいですが、このドライバーでは最高で248ydが出ましたよ!
【ヨシダくん】
全体的に飛んでいましたよね。でもシオさん、バックスピン量が1000~1400回転ですよ。もし僕がフィッティングをする側だったら、このモデルはオススメはしないと思います(苦笑)。
【ミタさん】
たしかにバックスピン量が少ないために、弾道は低めでしたね。でも飛距離アップのポテンシャルを感じるヘッドだと思います。
【シオさん】
今後まだまだ飛距離を伸ばせそうな希望を感じるヘッドでした。
まとめ
【ミタさん】
2人とも安定した弾道を連発していました。ただし、シオさんはスピン量が少なくなりすぎて低弾道が出ていたので、普段から低スピン傾向のゴルファーは注意が必要です。ヘッドスピードで言うと、45m/s以上のゴルファーが最も飛距離を伸ばせる可能性が高いと思います。また、ヨシダくんが語っていた独特の打感というのは、ミーリングによる影響だと思います。一般的にボールスピードが速いドライバーは、弾き感が強いクラブ。しかし「B1 ST ドライバー」は、インパクトでミーリングによる食いつき感があるのに、そこから強烈なボールスピードが出るような感覚があるモデルです。
【ヨシダくん】
このミーリングの打感は唯一無二。ただのデザインではなく、打球に影響を与えていることは間違いないです。
【動画】ブリヂストン「B」シリーズの最新ドライバー2機種を比較試打
■ 試打したクラブのスペック
ブリヂストン B1 ST ドライバー
●ロフト角:10.5度 ●シャフト:VENTUS BS6 ●硬さ:S
ミタさん プロフィール
1978年生まれ。かつてのサッカー少年が父の影響でゴルフを始めたのは高校生のとき。2014年にゴルフテックに入社し、レッスンコーチ兼クラブフィッターとして活躍した。現在はギア知識を活かして、コンテンツの企画を担当。洋服や車など好きな「モノ」への探求心が人一倍強く、作り手の素材や製法へのこだわりが大好物。デニムやスニーカーへの知識も豊富。
ヨシダくん プロフィール
1985年生まれ。「日本一の漫才師」を夢見た幼少期を経て、学生時代はゴルフに没頭。日本アマなどに出場した。日本プロゴルフ協会(PGA)ティーチングライセンスを取得した2012年にゴルフテックに入社。長年、レッスンコーチを務めていたが、現在はコンテンツに出たり、作ったりしている。ヘッドスピードは50m/s前後。持ち球はフェード。最近は四十肩との付き合い方を模索中。
シオさん プロフィール
1967年生まれ。GDOでは古参の編集部員。若い頃は小ぶりヘッドのドライバーとマッスルバックのアイアンを愛用していたが、近年ではミスに強く、飛ばせるギアを好んで使用している。ヘッドスピードは40m/s前後。ミドルアイアンでグリーンに止まる球が打てないことが最近の悩み。持ち球は低めのドロー。平均スコアは80くらい。
レッスンカテゴリー
- 基本動作アドレス グリップ スイング ドライバー バンカー 練習ドリル
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