新製品レポート

見た目と性能のギャップにびっくり! 中空構造でやさしく飛ばせる「ミズノプロ 245 アイアン」

2023/08/28 07:00
女子プロも早速スイッチするなど評判は上々の「ミズノプロ 245 アイアン」

打感にこだわるゴルファーから絶大な人気を誇る「ミズノプロ」シリーズアイアン。最新作ではマッスルバック形状の「241」、ハーフキャビティ形状の「243」、中空構造の「245」が登場した。その中でも人気No.1と予想されている「ミズノプロ 245 アイアン」の特徴を、ギア知識が豊富なミタさんがわかりやすく解説。マッスルバックユーザーのヨシダくん(HS50m/s)、ベテランゴルファーのシオさん(HS40m/s)が本音で評価する。

クラブの特徴は?

マッスルバックのような見た目だが、4~8番は中空構造の「ミズノプロ 245 アイアン」を試打

【ミタさん】
今回紹介するのは、前作3モデルの中で最も売れた「225」の後継にあたる「ミズノプロ 245 アイアン」です。

【シオさん】
ぱっと見はマッスルバックのように見えますね

【ミタさん】
長年ミズノと契約している佐藤信人プロが新製品発表会の場で「見た目はマッスルバックのようですが、実際はやさしく飛ばせます。まるでシークレットブーツのようなアイアンです」と言っていました。

【シオさん】
シークレットブーツは上手い表現ですね(笑)。性能面の特徴を教えてください。

ミズノの鍛造アイアン史上最高反発を達成した「新コアテックフェース」を搭載

【ミタさん】
1番の特徴は、ミズノの鍛造アイアン史上もっとも高反発のフェースになっているところです。5番の反発係数(以下COR)を比較すると、前作の「225」が0.813、歴代モデル最高値が「JPX 923 FORGED」の0.816でした。今作は0.824という圧倒的なCORを実現しています

【ヨシダくん】
0.813から0.824はすごい進化! CORのルール上限(0.830)にかなり近い数値ですね。それだけCORを伸ばせたのはなぜですか?

【ミタさん】
4番から8番のフェース素材は「243」と同じクロムモリブデン鋼なのですが、フェースセンターの下部を前作よりも薄くする「新コアテックフェース」を開発したことで反発力が向上しました。また、4番から7番のヘッド下部には約47gのタングステンウエートを搭載し、重心位置を低く深く設計することで、高弾道で飛ばせるアイアンに仕上がっています。

【ヨシダくん】
やさしく飛ばせる性能がさらに進化していそうですね。早速試打してみましょう。

試打した印象は?

マッスルバックの「221」よりはひと回り大きめだが、アスリート好みのスッキリした形状

【シオさん】
構えたときの顔は中空っぽさがなく、フェース面の見え方はマッスルバックに近いです。その上で、トップラインが厚めになっているので安心感がありました。

【ミタさん】
打った感覚はどうでしたか?

【シオさん】
結論から言えば、3機種の中で一番打ちやすかったです。飛びもやさしさも兼ね備えています。

シオさんとヨシダくんの「ミズノプロ 245 アイアン」(7番、ロフト30度)試打データ

【ミタさん】
試打データを見ても「241」と「243」の飛距離は150yd後半だったのが、「245」になると170ydを超えていましたね。1.5番手くらい飛んでいます

【シオさん】
同じくフェースにクロモリ鋼を使用している「243」と比較して、ボール初速が速い感じがしました。高弾道で飛ばせるので、グリーンで止まりそうな球筋です。

【ミタさん】
前作と比べてタングステンを約1.6倍に増やしたことで、重心位置が低くなりボールの上がりやすさにつながったのでしょう。

クロムモリブデン鋼+グレインフローフォージドHD製法によるミズノ独自の鍛造アイアン

【ヨシダくん】
僕も打った瞬間に“コレは売れる!”と思いました。飛距離が出るだけでなく、スピン量も5000回転を超えていました。そして、中空アイアンと思えないような打感の良さにも驚きました

【ミタさん】
打感に関しては、シリーズ3機種ともミズノの世界特許である「グレインフローフォージドHD製法」で作られているので、他社の鍛造アイアンとはひと味違います。また銅下メッキを採用することにより、打感の柔らかさにつながっています。

【ヨシダくん】
コレだけ飛ぶと、8番以降の番手で飛びすぎてしまいそうで少し心配です…

「245」の7番(奥)と9番(手前)。番手によって使用している素材が異なる

【ミタさん】
その心配はいりません。7番まではタングステンを搭載した中空構造ですが、8番以降は半中空構造になっていて、タングステンのウエートが入っていません。また9番以降の素材は反発性能が高いクロモリ鋼ではなく、心地よい打感を生む軟鉄を使用しているため、ショートアイアンが飛びすぎてしまうことはありません。短い番手では、軟鉄鍛造アイアンの打感の良さを楽しむことができるセットになっています。

【シオさん】
さすがミズノ! 各番手で求められる性能に合わせて設計されていますね。アイアンセットとしての完成度が高いです。

まとめ

2人とも高評価をつけた好バランスモデル。飛距離はもちろん、寛容性と打感の良さを備えたアイアン

【ミタさん】
「241」の飛距離と比べてみると、2人とも「245」の方が約15yd遠くに飛んでいました。7番のロフト角は30度と極端なストロングロフトではないため、理想的な高弾道ボールが打てます。「225」は前作3機種の中で約49%を占める人気を誇ったそうですが、「245」もアベレージゴルファーから競技ゴルファーまで幅広い層が使えるモデルだと思います。今回も大ヒット間違いないでしょう!

【シオさん】
美しい見た目と心地よい打感に加えて、飛距離性能にも優れていて魅力的なモデルです。アイアンの飛距離不足に悩むシニアゴルファーにもぜひ一度試してもらいたいです。

■ 試打したクラブのスペック

ミズノ ミズノプロ 245 アイアン
●番手(ロフト角):7番(30度) ●シャフト:ダイナミックゴールド95 ●硬さ:S200

ミズノ ミズノプロ 245 アイアン

■ ミタさん プロフィール

1978年生まれ。かつてのサッカー少年が父の影響でゴルフを始めたのは高校生のとき。2014年にゴルフテックに入社し、レッスンコーチ兼クラブフィッターとして活躍した。現在はギア知識を活かして、コンテンツの企画を担当。洋服や車など好きな「モノ」への探求心が人一倍強く、作り手の素材や製法へのこだわりが大好物。デニムやスニーカーへの知識も豊富。

■ ヨシダくん プロフィール

1985年生まれ。「日本一の漫才師」を夢見た幼少期を経て、学生時代はゴルフに没頭。日本アマなどに出場した。日本プロゴルフ協会(PGA)ティーチングライセンスを取得した2012年にゴルフテックに入社。長年、レッスンコーチを務めていたが、現在はコンテンツに出たり、作ったりしている。ヘッドスピードは50m/s前後。持ち球はフェード。最近は四十肩との付き合い方を模索中。

■ シオさん プロフィール

1967年生まれ。GDOでは古参の編集部員。若い頃は小ぶりヘッドのドライバーとマッスルバックのアイアンを愛用していたが、近年ではミスに強く、飛ばせるギアを好んで使用している。ヘッドスピードは40m/s前後。ミドルアイアンでグリーンに止まる球が打てないことが最近の悩み。持ち球は低めのドロー。平均スコアは80くらい。

ミズノ
ミズノ鍛造アイアン史上最高反発。ホットメタルブレードアイアン
発売日:2023/09/15 参考価格: 151,800円