今日からオレの持ち球“ハイドロー”っス! HS40m/s前後でも飛ぶ「B2 HT ドライバー」
今秋の注目モデル、ブリヂストンの新作ドライバー「B」シリーズが9月8日に発売される。「スリップレスバイトミーリング」という画期的なフェース加工が話題になっている同モデルは、「B1 ST」「B2 HT」「B-Limited B1 LS」の3機種をラインアップ。今回はその中から「B2 HT ドライバー」を紹介する。クラブの特徴や性能についてはギアマニアのミタさんが解説。そして、プロゴルファーのヨシダくん(HS50m/s)、ベテランゴルファーのシオさん(HS40m/s)が新製品を評価する。
クラブの特徴は?
【ミタさん】
今回は新「Bシリーズ」3機種の中で、最もやさしい「B2 HT ドライバー」のご紹介です。
【シオさん】
以前紹介した「B1 ST ドライバー」よりやさしいんですね。
【ミタさん】
モデル名の“HT”は高弾道を意味するハイトラジェクトリー(High Trajectory)の略称で、球が上がりやすくなっているのが特徴です。
【ヨシダくん】
極端なシャローフェースではないのに弾道が高いんですか?
【ミタさん】
クラウンの裏に太さが異なる3本のスリットを搭載して、ヘッドがたわみやすくなったことで打球が上がりやすくなっています。
【シオさん】
他にはどういう点がやさしくなっているんですか?
【ミタさん】
重心設計は「ドローバイアスデザイン2.0」を採用しています。ヘッド後方のソール部分に交換可能な2gと8gのウエイトを装着していて、ヒール側に8gを配置すると重心角が大きいDD(ドロードライブ)設定となり、つかまりが良くなります。
【ヨシダくん】
ウエイトを逆にすると?
【ミタさん】
トウ側を8gにしたSD(ストレートドライブ)設定だと、慣性モーメントが大きくなって弾道が安定します。
【シオさん】
なるほど、スライサーはDDにした方がやさしく感じて、打点のバラツキが大きい人はSDにすると寛容性を感じる設定にできるんですね。
【ミタさん】
その通りです。もちろん「B1 ST」にも装着されていたフェースミーリング加工の「スリップレスバイトミーリング」がフェース面上で滑りを抑制し、インパクト時にかかる上下左右のスピンを抑え、低スピン化とボール初速アップの効果もあります。
【ヨシダくん】
さっそく打ってみましょうか!
試打した印象は?
【シオさん】
まず顔が「B1 ST」とは全然違います。極端なフックフェースというわけではないのですが、ちょっとつかまり顔です。スライサーやプッシュアウトのミスが出やすい人には安心感のある形状だと思います。
【ミタさん】
打った印象はどうでしたか?
【シオさん】
ウエイトポジションをDDにして打ちましたが、1球目からハイドローが出て、つかまりがいいだけでなくて球が上がります。
【ヨシダくん】
弾道データも打ち出し角が16~18度で、バックスピン量が1800~2200回転だったので、シオさんのHSだと理想的な数字ですよね。その上で、ボール初速が58m/s以上あったので飛距離も240ydを超えていました。
【ミタさん】
この数字は完璧ですね。一発の飛びなら「B1 ST」だけど、コースで安定して飛ばせるのは「B2 HT」だと思います。
【シオさん】
感覚的には「JGR」シリーズに近いやさしさを感じました。
【ヨシダくん】
僕は予想通りというか、ヘッドスピード50m/sのゴルファーが使うヘッドではなかったです。とにかくつかまりが良すぎて、打球が上がるから、左にしか飛ばなかったです。かなり右に打ち出したつもりでも左に曲がるくらいつかまるので、スライサーには最高だと思います。
【ミタさん】
フック方向のサイドスピンが500回転以上だったので、かなりドローが強めですね。
【ヨシダくん】
僕は「B1 ST」が良かったですね。
【ミタさん】
続いて「SDポジション」で打ってもらいましたが、ヨシダくんどうでしたか?
【ヨシダくん】
正直、そんなに変わらないんじゃないかなと思っていましたが、SDにするとヘッドの挙動が全然違うのでこれなら左につかまる怖さはないですね。ただ、打球が上がりやすく、バックスピン量が3000回転オーバーでした。
【ミタさん】
シオさんはどうでしたか?
【シオさん】
DDも良かったですけど、SDもしっかりとボールをつかまえつつ、ストレートに近い弾道で飛んで落ち際で左に曲がるくらいの軽いドロー。曲がり幅が少ないので安心感がありました。SDの方がフェアウェイをキープできる打球をイメージできました。
まとめ
【ミタさん】
「B2 HT」は対象ヘッドスピードが38~42m/sで、スライスやプッシュアウト系のミスに悩んでいる人にオススメのドライバーです。つかまりが良いだけでなく、弾道も高いのでアベレージゴルファーでもハイドロー系の打球が打ちやすい。逆に自分でボールをつかまえる技術があるパワーヒッターが打つと、ヨシダくんのように球が上がり過ぎたり、左に飛ぶ打球になってしまうでしょう。
フェース面上にある「スリップレスバイトミーリング」は低スピン化の効果もありますが、「食いつき感」もあるので、それもつかまりの良さにつながっていてインパクトでボールが滑るミスを軽減してくれます。典型的なスライサーならウエイトポジションはDD、時々スライスが出るというタイプならSDぐらいがちょうどいいと思います。
【シオさん】
私のヘッドスピードでキャリーで飛ばせるのはうれしいですよね。
【動画】ブリヂストン「B」シリーズの最新ドライバー2機種を比較試打
■ 試打したクラブのスペック
ブリヂストン B2 HT ドライバー
●ロフト角:10.5度 ●シャフト:VANQUISH BS50 ●硬さ:S
ミタさん プロフィール
1978年生まれ。かつてのサッカー少年が父の影響でゴルフを始めたのは高校生のとき。2014年にゴルフテックに入社し、レッスンコーチ兼クラブフィッターとして活躍した。現在はギア知識を活かして、コンテンツの企画を担当。洋服や車など好きな「モノ」への探求心が人一倍強く、作り手の素材や製法へのこだわりが大好物。デニムやスニーカーへの知識も豊富。
ヨシダくん プロフィール
1985年生まれ。「日本一の漫才師」を夢見た幼少期を経て、学生時代はゴルフに没頭。日本アマなどに出場した。日本プロゴルフ協会(PGA)ティーチングライセンスを取得した2012年にゴルフテックに入社。長年、レッスンコーチを務めていたが、現在はコンテンツに出たり、作ったりしている。ヘッドスピードは50m/s前後。持ち球はフェード。最近は四十肩との付き合い方を模索中。
シオさん プロフィール
1967年生まれ。GDOでは古参の編集部員。若い頃は小ぶりヘッドのドライバーとマッスルバックのアイアンを愛用していたが、近年ではミスに強く、飛ばせるギアを好んで使用している。ヘッドスピードは40m/s前後。ミドルアイアンでグリーンに止まる球が打てないことが最近の悩み。持ち球は低めのドロー。平均スコアは80くらい。
レッスンカテゴリー
- 基本動作アドレス グリップ スイング ドライバー バンカー 練習ドリル
- 弾道別スライス フック トップ ダフリ 高い 低い テンプラ
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