日本シャフト特集
2021/08/30

「創業60年の伝統を未来につなぐ」 社長が大事にする積極的な会話術

連載:ゴルフシャフトの“新定番”を生み出す熱きリレー

お菓子を持参し、“聞き役”に徹するコミュニケーション

社員と話す時は「聞き役になる」ことを心掛けている(撮影:岡崎健志)

スタッフに話しかける時、酒井が意識しているのは、相手の話を聞くことだそうだ。「役職が上の人間は、どうしても自分の話をしてしまいがちです。部下が話を聞いてくれるから気持ちよくなって自分が話してしまうケースが多くなります。しかし、それでは意味がありません。まずは上司である自分が聞き役になることで、腹を割って話せる関係性を築けるのだと考えています」

工場のスタッフとコミュニケーションを取る際には、お菓子を持っていくのも酒井のスタイルだ。「他の社員よりも管理職の給料が高いのは、部下とのコミュニケーション代が含まれているからだと思っているんですよ(笑)。ですから、お菓子を手土産にして話を聞きに行ったり、一緒に食事をしたりして、相手の話を聞くようにしています」

また、モノ作りの現場では、プライドを持って仕事をしているスタッフが多い。そのため、常にリスペクトの気持ちを持って接することも大切なのだと酒井は言う。「製造業の命令系統は、本社から生産本部、生産本部から工場に下りてきます。つまり、工場は上からの指示に従わなければいけないポジションになるわけです。ですから不平不満も溜まりやすいし、不満があってもなかなか言えないのが現状です。そんな工場のスタッフを守るのも私の仕事だと考えました」

温厚で知られる酒井も怒るときがある

普段から温厚な人柄だが、時には社員のために怒りを見せることもある(撮影:岡崎健志)

普段は温厚な人柄で知られている酒井だが、7年間の業務課長時代に何度か本社や取引先に対して怒ったことがあるそうだ。「ニッパツも日本シャフトも、本質は製造会社です。販売会社ではありません。ですから、製造現場のスタッフが気持ちよく働ける環境を作ることが何よりも重要なんです。私が電話で怒っている声を聞いたスタッフたちは、『あの酒井さんが怒っている。どうしたんだ!?』と驚いていましたね」

自分たちを守るために、戦ってくれる酒井の姿を見た工場のスタッフは、どう思うだろうか。当然、仕事に対するモチベーションが上がるはずだ。感想はさまざまだろうが、中には「この人のために頑張ろう」と意気に感じるスタッフがいてもおかしくない。こうして、酒井は自分のスタイルで風通しの良い職場環境を作り、社員のモチベーションを上げることに専心していった。そんなニッパツ時代の経験を活かし、日本シャフトでも、同様のスタイルで社長業を行っているというわけだ。

日本シャフトのストロングポイントは?

ゴルファーの期待に応えられるクオリティの高い製品を提供し続けたいと未来を語る(撮影:岡崎健志)

日本シャフトにやってきて7年が経ち、酒井はシャフトに対する責任感を改めて重く受け止める日々を送っている。「道具を使うスポーツはたくさんありますが、中でもゴルフは道具によってパフォーマンスが大きく左右されるスポーツです。スチールシャフト、カーボンシャフトそれぞれの幅広いモデルを製造する総合シャフトメーカーである私たちは、ゴルファーの皆さんの期待に応えられるクオリティーの高い製品を揃えていると自負しています。日本シャフトは創業60年を迎えた会社ですが、先輩方が築いてきたストロングポイントを引き継ぎつつ、未来につなげていかなければいけないと考えています」。“明日につながる今”の追求が社員たちのモチベーションとなる雰囲気作りを進めていきたい。

酒井の下でのびのびと仕事をする社員たちは、今後、どんな新シャフトを生み出していくだろう。ストロングポイントは“技術を支えるヒト”。世界中のゴルファーの期待に応えたい。

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