シャフトでこんなに変わるんだ!

とにかく飛ばしたい人の“落とし穴”って何…?

2017/08/19 12:00

長尺化するなら“総重量”を軽くする!

関プロ「最近のほとんどのモデルは長尺化に対応しており、多少芯を外しても当たり負けしにくいものが増えています。この特性を生かすために注意してほしいのが、仕上がった際のクラブの“総重量”です」

「いままでと同じ重さで長くしてしまうと、スイングした際の違和感が大きく、かなりハードに感じてしまいます。1インチ前後伸ばすのであれば、シャフト重量をワンランク(約10g)軽くして、重く感じないように注意しましょう。西尾さんが使用していた純正クラブの総重量は311g・シャフトの重さ57gでしたので、シャフトを48gに変え、総重量を -9gにした計算になります」

おすすめシャフト4本の弾道測定値をチェック!

フブキ Vエボ3ドガッティアッタス パンチ
HS(m/s)34.433.733.833.8
ボール初速(m/s)49.052.247.847.8
ミート率1.431.551.491.42
キャリー(y)161.4178.3168.9155.5
飛距離(y)183.5197.9188.0179.8
フェース角(度)-3.4-4.0-3.8-3.0
バックスピン(rpm)2008206420561982
サイドスピン(rpm)514601354-178
ボール方向(度)0.60.51.3-5.3
打ち出し角(度)12.913.014.212.5

振り抜きが良く、結果が出たのはコレ!

●今回関プロがテスターのために選んだシャフトは・・・
フジクラ スピーダー エボリューション 3
474(フレックスR、長さ 46.5インチ、重さ 48.0g)

関プロ「今回は4本ともタイプの違うモデルを打ってもらったということもあり、結果がハッキリと分かれましたね。飛距離を大きく伸ばし、方向性も安定したのはスピーダー エボリューション 3でした。ヘッドスピードは上がりませんでしたが、おそらくこれは慣れの問題。もう少しクラブに慣れてくるとヘッドスピードも上がり、さらに飛距離が伸びると思います」

長尺化する際の“落とし穴”は“バランス配分”

シャフトの長さを伸ばし、ヘッドスピードを上げる「長尺化」。誰もが飛距離を伸ばす可能性を秘めた方法であるものの、“落とし穴”も存在することがわかった。

関プロは最後に次のように言及した。「今回の例で見てきたように、長尺化の“落とし穴”はクラブ総重量の調整です。この“バランス”の配分に気づかないと、ミート率が下がり、曲がり幅を大きくしてしまう危険性があります。

『とにかく飛ばしたい』という人に、おすすめなもうひとつの方法が、シャフトを短めに作り、総重量を重くする“重量化”です。長くするか? 重くするか? それぞれに考えられるメリット、デメリットがあるので、両方の可能性を探りながらフィッティングすることをおすすめします」

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