マーク金井の試打インプレッション

キャロウェイゴルフ LEGACY TOUR ドライバー

2009/11/17 11:30

打ってみると?

試打クラブは9.5度。シャフトは純正のS(三菱レイヨン社製 スピードアモルファス60ツアーS)とUSTマミヤ製のアッタス6S。ツアーモデルと名乗っているだけあって、どちらもアベレージ向けシャフトと比べるとハードだ。純正のSはワッグルすると中間部分が少ししなり、振動数は256cpm。トルクが4.5度となっているが、ねじれる度合いは少なめ。その影響もあってかなりしっかりしている。

そしてアッタス6Sはさらに硬い仕上がりで、振動数は271cpm。Sと言うよりはXに近いがこれには理由がある。レガシーツアーの場合、初代レガシーと異なってネックがある。このため、初代レガシーと同じ硬さ設定にするためにシャフト先端を1インチカットして装着されている(メーカーに確認済)。先端をカットするとシャフトは硬くなるが、このレガシーツアーもそうなっている。長さはどちらも44.75インチ(ヒールエンド法計測)。クラブ重量は純正Sが313.3gでバランスがD0.5。アッタス6装着が317.9gでバランスがD1.5。

ヘッドスペックは、9.5度純正Sのリアルロフトは9.75度でフェースアングルは?0度。アッタス6装着分はリアルロフトが10.25度でフェースアングルは?0度。どちらも、アベレージ向けドライバーと比べるとリアルロフトの設定が少なめだ。

まずは9.5度純正Sから打ってみると・・・「スパーン」とやや控えめの金属音。球離れはやや遅め。ボールを一瞬包み込み、それから勢いよくボールが飛び出し、中弾道でグングン伸びていく。リアルロフトが多くないのに加え、重心が浅め。そしてシャフト先端がしっかりしているからだろう。ヘッドがアッパーに動く度合いが少ない。見た目通り、ボールを上げることよりも、抑えた弾道が打ちやすい。

球筋はストレートに打つつもりで軽いフェード。重心距離は長い感じはしないが、重心が浅いのが影響しているようだ。インパクトゾーンでヘッドが返る挙動が控えめ。スライサーがドローを打つためのクラブではなく、捕まり過ぎを抑えたクラブだ。捕まった球を打つには自分の意志で球を捕まえる動きが必要だ。そして、自分の意図通りにクラブを動かせると、ドロー、フェードを打ち分けやすい。

球筋は「中弾道の打ち出し」でスピンは多過ぎず、少な過ぎず。フェースセンターで捕らえると、2600~2800回転ぐらい。キャリーとランで距離を稼げる。スピンを2400回転以下に減らすには、フェース上半分で捕らえる技術が必要だ。

アッタス6に持ち替えてもクラブ特性はガラッと変わらない。こちらの方が全体的にシャフトが硬い分だけしっかり叩ける。また、先端側がかなり硬いので(ヘッドがアッパーに動きづらい分だけ)、フェース上部で球を捕らえやすく、低スピン弾道で飛距離を稼ぎやすかった。

シャフトは純正、アッタス6とも中間部分がしなるタイプ。純正の方がしなり戻りが早めで、アッタス6の方がゆったりしなり戻る。純正はシャフトでヘッドスピードを上げやすく、アッタス6は自分のパワーでしっかり叩ける感じがした。どちらも使いこなすにはある程度のパワーが必要だが、パワーがあれば叩けば叩くほど飛距離を出しやすい。

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キャロウェイ
メーカー初のホーゼルを採用したツアーモデル
発売日:2009/11 オープンプライス