マーク金井の試打インプレッション

アキラプロダクツ ADR プレミアム ドライバー

2010/05/11 10:00

打ってみると?

試打クラブは10.5度。シャフトは純正の「PROTOTYPE」のS。フジクラのランバックスとコラボして作られたシャフトだ。スペックを計測すると、リアルロフトが11.75度でフェースアングルが+1.25度。見た目通り、球の上がりやすさ、捕まりにこだわったスペック。長さは45.5インチ表示で、実測も45.5インチ(ヒールエンド法計測)。クラブ重量は290.6gでバランスはD0.5。硬さの目安となる振動数は242cpm。予想通りシャフトはアベレージゴルファーを意識したスペックで、Sにしてはかなり軟らかい。ワッグルすると中間部分から先端にかけてムチのようにクイッっと大きくしなる。

スペックに合せてヘッドスピードを少し落として打って見ると・・・パシューンと心地良い手応えとともに高めの弾道。インパクトゾーンでヘッドがアッパーに動くのが手に伝わり、そして球も高い。典型的にキャリーが出やすいタイプだ。インパクト音は金属的でないが音が澄んでいて心地良い。弾き感の良さも手にダイレクトに伝わってくる。

弾道計測器でチェックしてみると、いい感じでとらえると打ち出し角は16度前後。スピン量は2400~2800回転。打ち出しが高い割にはスピン量が上手く抑えられている。高弾道でキャリーとランで飛距離を稼げるドライバーだ。

そして印象に残ったのがシャフトのフィーリング。重量の軽さが少し気になるが、硬さとしなりのバランスがすこぶるいい。手元がしっかりしているので叩きにいってもいいし、ゆったり振ってもタイミングが取りやすい。市販のランバックスに比べると、シャフトのしなり量が大きい。ヘッドとの相性が良いので、しなるのにヘッド挙動が安定している。ヘッドスピードを46m/sぐらいまで上げてしまうとさすがに「しなり過ぎる」感じになるが、45m/s以下ならば、シャフトのしなりを上手く使ってヘッドスピードを上げていける。

捕まりに関しても平均以上。ダウンからインパクトにかけてヘッドがターンしやすく、スライサーでもドローを打っていきやすい。フッカーには捕まり過ぎる怖さがあるが、捕まった球を打ちたい人には、クラブで右へのミスを減らせるだろう。ヘッドもシャフトも見た目通り、高弾道ドローが打ちやすく仕上がっている。ヘッドスピードが遅めでスライスに悩む人には、クラブで飛距離を伸ばせるドライバーだ。

クラブを計測してみると?≫
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アキラ
飛距離への執念
発売日:2010/03 オープンプライス