マーク金井の試打インプレッション

パワービルト エアフォースワン 777トリプルセブン ドライバー

2010/10/12 10:00

打ってみると?

試打クラブは9.5度。シャフトは純正のS(フジクラ モトーレ テクノロジー)。総重量.は309.1gでバランスはD1.5。硬さの目安となる振動数は250cpm。アベレージ向けにしては、クラブは少し重めで、シャフトは少し硬めの設定だ。ワッグルするとシャフト中間部分から先端側がしなる。長さは45.25インチ(ヒールエンド法計測)。リアルロフトは10.25度。フェース角が+0.5度と、ややフックフェース。

アイアンで肩慣らしして打ってみると・・・何とも言えない初めての打感。窒素が注入されているという先入観も影響していると思われるが、ヘッドの内圧変化によってフェースが弾くような感触が手に伝わる。このため耳に伝わる音よりも、フェースが強く弾く感触が手に伝わってくる。そしてこの初めて味わう打感は何とも心地良い。

打ち出されたボールはというと、ストレート軌道でとらえてフェード弾道。フェースが面長で重心距離が長めなのに加えて、重心角が浅い。インパクトゾーンでフェースが返る度合いが小さいのだ。見た目通り、つかまるドライバーではない。軌道を変えてみても印象は変わらず。アウトサイド・イン軌道でカットに振ると強いスライス、インサイドからあおって打っても左に強く曲がらない。インサイドから少しあおって打つと、軽いドロー弾道でしっかり飛距離を稼げた。

フェースセンターで捕らえるとスピンは2700~2900回転。重心はやや低めで、フェースの少し上側で捕えるとスピン量が2400回転前後と理想的になり、キャリーとランで飛ばしていける。

そして試打して印象に残ったのが、シャフトとクラブの重量感。純正シャフトは適度な重さがあり、しなり感が非常にナチュラル。切り返しで中間部分がしなり、インパクトゾーンでは中間から先端がタイミング良くしなり戻る。しなってしなり戻るというシャフトの基本的な挙動が非常に安定している。打点位置がバラつきにくく、ミート率が非常に良い。また、クラブも適度に重さがあるので手打ちになりづらい。軽いクラブじゃ物足りない、でもアスリート向けのハードなクラブは難しくて使いづらい。そんなアベレージゴルファーには非常に扱いやすく仕上がっている。

ヘッドは見た目通り、スライサーよりもフッカーを強く意識した設計で、実際打ってみてもフッカーが飛距離を出しやすく仕上がっている。ここ一番で左のミスを減らしたい、フックの度合いをクラブで軽減したい人が使えば、曲がりを抑えて飛距離を稼げるだろう。そして、独特のフェースの弾き感を味わえるユニークなドライバーだ。

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パワービルト
窒素入りヘッドで飛ぶ
発売日:2010/09 オープンプライス