ヨネックス EZONE Tri-G ドライバー
打ってみると?(弾道は)
試打クラブは表示ロフト角9度。シャフトはメーカー純正の『NST310』。フレックスはS。ノーマルポジションだとリアルロフト角が10.5度でフェース角が+3度。見た目通りフックフェースだ。純正Sシャフトの振動数は253cpm。長さは45.75インチでバランスはD3。クラブ重量は291.6g。バランスは重めだが、クラブは軽めに仕上がっている。シャフトはワッグルすると中間部分がクイッと大きめにしなる。
まずは軽めにスイングしてみると、「スパン」と乾いた金属音とともにドロー弾道。見た目通り、捕まりが非常にいい。インパクト音はやや控えめだ。
まずはノーマルポジション(重心が一番深い位置)で弾道計測すると、スピン量は2700~3000回転。重心が深い分だけほどよくスピンがかかり、キャリーが出やすい弾道になった。続いて、重心が一番浅くなるポジションにして打ってみると、1発目から低スピン弾道。打点位置が同じなのにも関わらず、あきらかにスピン量が減っている。ヘッドスピードを上げると、こちらの方が吹き上がりづらく、キャリーとランで効率良く飛距離を稼げた。
低スピンが打てるポジションのまま、ヘッドスピードを46~47m/sに上げてスピン量を比較してみると、打ち出し角は13~14度ぐらいで、スピン量は2300~2700回転。ノーマルポジションに比べると300回転ほどスピンが少ない弾道がオートマチックに打てた。
そして、印象に残ったのがつかまりの良さ。ダウンからインパクトにかけてヘッドが返りやすい。フッカーにはつかまり過ぎる怖さもあるが、ドローが打ちやすいようにチューニングがなされている。
シャフトは切り返しで中間部分が大きめにしなり、インパクトゾーンではしなった分だけしなり戻る。シャフトはヘッドが返りやすく、かつアッパーに動く。ヘッドだけでなくシャフトもつかまりやすいタイプだ。
メーカーの意図通り、調整機能を使って重心の深さを変えると、それに応じてスピン量が変わる。最適スピン量で飛距離を稼ぎたいゴルファー、クラブにつかまりを求めるゴルファーには、かなり魅力的なドライバーになるだろう。