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藤倉ゴム工業 ONYX Speeder

打ってみると?

シャフト試打で使うヘッドはテーラーメイドの初代グローレ。ロフトは9.5度。体積はルール最大級の460cc。試打シャフトは70g台のR。アフターマーケット用シャフトとしては珍しいスペックだ。70g台と重めのシャフトをチョイスしたので、45インチの長さで組み上げた。ワッグルすると、手元側がクイッとやや大きめにしなる。加えて、先端側もしなるのが手に伝わる。典型的なダブルキック系のシャフトだ。メーカーの意図通り、70g台のシャフトとは思えないほど軟らかい。

実際に打ってみても、シャフトは重くて軟らかい。切り返しでは手元側が大きめにしなり、シャフトが勝手にタメを作ってくれる。そして、インパクトゾーンではシャフト先端側が大きめにしなり戻る。『PLATINUM Speeder』と比較すると、シャフトのしなり幅(しなり量)が大きい。シャープに振ってインパクトで叩くタイプよりも、ゆったりとしたテンポでスイングする人はタイミングが取りやすい。そして、しなるタイミングに合わせてスイングしたくなるシャフトだ。

そして、印象に残ったのが挙動の安定性。軟らかいシャフトは挙動が不安定になると思っているゴルファーも少なくないが、そんなことはない。『ONYX Speeder』はしなりこそ大きめだが、挙動が実に安定している。加えて、切り返しでシャフトの手元側が大きめにしなるので、力みを防げるメリットもある。コースに出ると力んでしまいやすい人も、安定したスイングがしやすくなるだろう。

インパクトゾーンでは、シャフト先端側のしなり戻りが大きいので振り遅れづらく、つかまりも良い。重くて軟らかいシャフトは常識外れだが、ダウンスイングでシャフトがタメを作ってくれる。スイングの力みを取るメリットもある。重さを生かして弾道を安定させたいゴルファー、シャフトのしなりをうまく使って飛距離を稼ぎたいゴルファーには、非常に魅力的なシャフトである。

【適正ヘッドスピード】
ONYX Speeder(7R):40~45m/s

シャフトを計測してみると?

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