マーク金井の試打インプレッション

ブリヂストンゴルフ JGR ドライバー

2015/10/27 09:00

打ってみると?(弾道は)

試打クラブは、ロフト角9.5度表示で、リアルロフト角は12.5度。フェース角は+1.5度。フックフェースでつかまり重視になっている。硬さの目安となる振動数は純正シャフトのSフレックスで249cpm。長さは46インチ(60度法計測値)。クラブ重量は293.4gで、バランスはD2となっている。アスリート向けドライバーにしては、やや長めで軽めに仕上げている。

シャフトの硬さに合わせて、やや軽めに打ってみる。すると、「スパン」と弾き感が強い手応えとともに、力強く飛び出した。球筋は高く、軽めのドロー弾道。『ブリヂストンゴルフ J815 ドライバー』に比べると、ヘッドの挙動が安定しており、インサイドからヘッドを入れてもフェースが返り過ぎない。おそらく、ブリヂストンゴルフ史上最も重心距離が長いだろう。つかまりの良さもさることながら、重心距離を少し長めにすることで、スイートエリアを広げたいという意図もうかがえる。

そして、ブリヂストンゴルフ J815 ドライバーと同様、SLEルール適合ではあるがフェースの弾き感が高く、ボール初速も出やすい。芯で捕らえると、自分のイメージよりもボールが素早く飛び出す。シャフトが長くて軽いことも相まって、普段よりもボール初速が1m/sほど上がっている。

ヘッドスピードを46m/s前後に上げて、弾道を計測する。フェースセンター付近で捕らえると、スピン量は2700~2800回転。アッパー軌道にしてフェースの上部で捕らえてみると、スピン量は2200~2500回転まで抑えられ、低スピンでキャリーだけでなくランでも飛ばせる弾道になった。

純正装着されているシャフトは、ブリヂストンオリジナルのツアーAD J16-11W。癖のない中調子で、インパクトゾーンでは先端側が素早くしなり戻る。ヘッドの走りを体感しやすい。切り返しでは手元から中間部分も適度にしなるので、力まないでゆったり切り返していけるシャフトだ。

基本性能としては、重心距離が適度に長く、ヘッドの挙動が安定している。とにかくつかまりを良くするというだけではなく、直進性の高い弾道が打ちやすい。ヘッドの挙動を考えると、球筋を左右に操作するよりも、直進性が高い弾道を打ちたいゴルファーに向いている。長くて軽めに仕上げているので、ハードヒッター御用達というよりは、ヘッドスピードがそれほど速くない人や、競技志向のシニアゴルファーがやさしく飛距離アップを狙えるドライバーである。

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ブリヂストン
発売日:2015/10/23 参考価格: 62,640円