キャロウェイゴルフ ビッグバーサ ベータ ドライバー(2016年)
打ってみると?(弾道は)
試打クラブはロフト角9.5度、純正シャフトのSフレックス。アドレスするとフェースはやや左を向くフックフェース。捕まりやすさを意識した仕上がりだ。リアルロフトは少なめで、アドレスすると9.5度よりもロフトが立って見える。
シャフトはワッグルすると中間部分から先端にかけてしなる。振動数は236cpm。純正のSとしては軟らかめのセッティングがなされている。クラブの長さは45.75インチでバランスはD0。クラブ重量は272.9gと非常に軽く、素振りするとヘッドがかなり軽く感じる(※実測値)。
まずはクラブに合わせて軽めにスイングしてみると・・・「スパーン」と弾きのいい金属音とともにボールが鋭く飛び出した。フェースの弾き感が心地良く、打音も爽快感がある。ストレートボールを意識してスイングすると、軽いドロー弾道。ヘッドは大ぶりになっているが、捕まりがいい。重心が深いのが影響しているのだろう。インパクトゾーンではヘッドが返りやすく仕上がっている。
そして印象に残ったのが、振り抜きやすさ。総重量が軽いのに加えてヘッドが軽いから、フィニッシュまで一気に振り抜ける。ヘッド重量が軽いのでインパクト時の力強さはないが、とにかく楽に振り切れるドライバーだ。
ヘッドスピードを46m/sに上げて弾道計測すると、中弾道でスピンも適度にかかる。芯で捕らえると、スピン量は2,600~3,000回転。低スピンで飛距離を稼ぐというよりも、ヘッドスピードが遅くてもキャリーが出やすくチューニングされている。
純正シャフトの「GP for BIG BERTHA」は、切り返しで中間部分がしなる粘り系。ダウンスイングからインパクトにかけてはシャフトの先端側が鋭くしなり戻り、インパクトのタイミングが合ってくると力強くボールを押し出すことができた。
リアルロフト角が少ないのが気になるが、新しいビッグバーサベータは軽さを追求することでヘッドスピードが楽に上がり、振り抜きやすくなっている。ヘッドが軽いにも関わらずフェースの弾き感もしっかり感じ取れる。フックフェース、そして捕まりの良さを考慮すると、ヘッドスピードが遅めのスライサーが効率良く飛距離を稼げるドライバーだ。また、パワーがある女性にも扱いやすく仕上がっている。