テーラーメイド グローレ F2 ドライバー
打ってみると?(弾道は)
試打クラブはロフト角9.5度、シャフトは純正装着されているGL6600(フジクラ製)のSフレックス。ワッグルすると手元側がしっかりしていて中間部分が大きめにしなる。振動数は230cpm。前作に比べると、かなり軟らかくなっており、シニアゴルファーを強く意識したセッティングになっている。
長さは46インチで総重量が291.7g。バランスはD3(※60度法計測)。ニュートラルポジションの場合、9.5度表示でリアルロフト角は10.5度。フェース角は+1度。シャフトが軟らかいこともあって、ヘッドの重さがバランスよりも少し重く感じる。
まずはシャフトに合わせてヘッドスピードをやや落として打ってみた。「スパーン」と落ち着いた金属音とともにボールは力強く飛びだした。ストレートを打つつもりでスイングしたらドロー弾道。フックフェースなのも影響していると思うが、捕まりが良い。前作グローレFと比較すると、ややヘッドが返りやすく感じる。重心距離はそれほど短くないが、インパクトゾーンでイメージ通りにヘッドを返していける。
弾道は中弾道でスピンは少なめ。スピンを減らして飛距離を稼げるタイプのドライバーだ。
前作同様、スイートエリアは見た目よりも広く、左右だけでなく上下にも拡大している。特にフェース下側で捕らえた時に飛距離の落ち込みが少ない。スピードポケットの効果は初代よりも高まり、フェース下側で打った時の飛距離性能がアップしている。手に伝わる打感もソフトで、芯を喰うと心地良い感触が手に伝わる。
ヘッドスピードを46m/sぐらいに上げて弾道計測してみると、ボール初速、スピン量は理想的な数値が出た。フェースやや上側で捕らえると打ち出し角は13度前後でスピン量は2400~2700回転。前作同様、キャリーとランで飛距離を稼げた。
シニアゴルファー向けのブランドであるが、叩けば叩くほど、ボール初速が上がり飛距離を稼げる。ヘッドスピードが遅い人だけでなく速いゴルファーとも相性が良さそうだ。
純正シャフトとして採用されているGL6600は中間部のしなりが大きい、典型的な中調子シャフト。Sでもしなりが大きいので、ヘッドスピードが遅めでもタイミングが取りやすく仕上がっている。しなりは大きいがシャフトの挙動は比較的安定している。
グローレFからモデルチェンジされた2代目グローレF。ヘッドに関しては、前作よりもやや捕まりが良くなり、ドローが打ちやすくなっている。純正シャフトに関しては、前作よりも軟らかくすることで、ヘッドスピードがそれほど速くないシニアゴルファーにも扱いやすくなっている。
前作同様、飛距離だけでなく、顔の良さや打感の良さにこだわるゴルファーには、期待に大いに応えてくれるドライバーである。