飛距離プラス高い操作性「ブリヂストン ツアーB JGR HF2 アイアン」
打ってみると?
試打クラブに装着されるシャフトは、日本シャフト製スチールシャフトの「NSプロ モーダス3 ツアー105」。硬さはSフレックス。ワッグルすると手元がクイッとしなる。
まずは9番から打ってみた。オーソドックスな形状でアイアンらしい顔つき。手に伝わるフェースの弾き感はそれほど強くないが、ボールは力強く飛び出した。フルショットしてみたらキャリーが130yd。ロフトが39度なのを考えると、距離がしっかり出ている。
続いて7番を打つと、こちらもビシッとアイアンらしい手応え。低重心の影響なのだろう。打ち出しが高めでスピン量はやや少なめ。こちらも薄肉フェースとは思えないほど、手応えがしっかりしている。それでいてボールの初速がしっかり出ているから距離も伸びる。ロフト角は31度と平均的だが、キャリーで160yd近く飛んだ。
7番で弾道計測してみると、打ち出し角は18度前後で、スピン量は4600~5000回転。7番のわりにはスピンが少なめだ。重心がかなり低く、いい感じで芯に当たるのでスピンはやや入りにくい。7番だとボールが落下後、4~7ydぐらいランが出そうな弾道になった。スピンでビタッと止めるというよりは、弾道の高さで止めたくなるアイアンである。
ソールは幅広だが丸みが大きい形状で、接地面積は少なめだ。ダフりのミスに対応するだけでなく、ソールの抜けの良さも感じ取ることができる。
印象に残ったのが操作性の高さ。ヘッドがそれほど大きくないので、インサイドから入れるとドロー、ややアウトサイドからカット気味にヘッドを入れるとフェード。見た目通り、イメージした弾道を打ちやすく仕上がっている。
7番でロフト角31度という設定なので、極端な飛び系アイアンではないが、ボール初速が出やすいことと、スピン量がやや少なめの弾道が打てることから飛距離性能は高い。オーソドックスな形状を使いたいけれど、飛距離も求めるゴルファーの期待に応えてくれそうだ。さらに球筋も操りたいという中・上級者にとって、非常に使い勝手がいいアイアンである。