マーク金井の試打インプレッション

ミスに強くてまっすぐ飛ばす「ピン G400 MAX ドライバー」

2018/04/10 05:00

打ってみると?

試打クラブのロフト角は9度。シャフトは純正の「ALTA DISTANZA」。G400シリーズでは最軽量で、フレックスは1種類のみ。ワッグルすると手元から先端にかけてムチのように大きくしなり、女性用シャフトに近いぐらい軟らかく感じる。

ヘッドスピード40m/sぐらいから打ってみた。インパクト音は爽快感があって心地良い。打球の1発目はイメージ通りのストレート弾道。見た目よりはヘッドが返りやすくスライサーがドローを打てるほどではないが、つかまりが良く直進性が高い弾道が打ちやすい。

芯を外して打っても、打点が左右にずれてもヘッドがブレにくく、飛距離も方向性も安定しているのは慣性モーメントが大きいからか。テニスで言うデカラケのようなやさしさを感じることができる。

ヘッドスピードを46m/sに上げて弾道計測すると、打ち出し角は13~14度でスピン量は2400~2800回転。フェース上側で打つと、スピン量が減って2100回転前後となった。

印象に残ったのがクラブの重さとバランス。総重量は285.2gと軽いのだが、スイングウェイト(バランス)はD4と重たい。これはヘッド重量が重いことによるものだと思われるが、重いヘッドはボールの反発を上げやすい半面、重さを持て余してしまうと振り遅れのミスが出やすくなる。

振り遅れずに打つコツは、インパクトゾーンでシャフトのしなり戻りを上手く利用することだが、「ALTA DISTANZA」はフレックス設定が非常に軟らかい。この特性を考えると、ゆったりテークバックしてゆったりダウンスイングをした方が、しなり戻りのタイミングが取りやすく、振り遅れのミスも防げる。

慣性モーメントが大きいドライバーは直進性が高い弾道を打ちやすいが、ドローやフェードの打ち分けは難しくなってくる。この「G400 マックス」も意図的にボールを曲げようとすると、ヘッドの挙動はコントロールしにくい。

ヘッドサイズを大型化し、ヘッド後方に重量を多く配することで、慣性モーメントが大きくなった。G400と比べるとミスヒットに強いので、打点が左右にブレやすい人や直進性が高い弾道を打ちたいゴルファーにとっては、大いに期待に応えてくれるモデルだろう。

クラブを計測してみると?≫
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ピン
体積460ccでMAXブレない
発売日:2018/03/08 参考価格: 68,040円