飛びの機能が満載「キャロウェイ エピック フラッシュ スター フェアウェイウッド」
打ってみると?
試打クラブはロフト角15度で、装着するシャフトは純正の「Speeder EVOLUTION for CW」のSフレックスで、ドライバーと同じシャフトだ。
アドレスすると、フェースはほんのわずかに右を向くが、目標に対してスクエアにフェースをセットしやすい顔つきだ。
ワッグルするとSフレックスにしてはやや軟らかめなシャフトで、中間部分にしなりのポイントがある。グリップはやや細めだ。
まずは軽めのヘッドスピードで打ってみた。最初に感じたのがスピン量の少なさだ。FWなのにドライバーに極めて近い弾道。高く舞い上がるのではなく、放物線を描くような弾道で飛んでいく。打ち出しの高さはそこそこ出ているが、スピン量が少ないのでボールは前へ前へと飛んでいく。
フェース側に配された2本の柱(ジェイルブレイク)の影響だと思われるが重心が浅く感じる。
弾道はストレートから軽いドロー弾道。エピックフラッシュスターのドライバー同様、この3Wもつかまりが良い。操作性もほどよく、インサイドからヘッドを入れると強めのドローが打てるし、反対にアウトサイドからヘッドを入れたらイメージ通りのフェード弾道が打てる。
ヘッドスピードを43m/sにまで上げて弾道計測すると、打ち出し角は11.5度前後で、スピン量は2700~3100回転。打点が上下にズレた時のスピン量の変化はやや多め。低くティアップして打ったらさらにスピンが減り、ドライバーと同じような弾道で飛距離を稼げた。地面から打つより、ティアップして打つ方がキャリーは多く出る。
「Speeder EVOLUTION for CW」のSフレックスは、切り返しでシャフト中間部分がしなり、ダウンスイングではしなった分だけしなり戻る。エピックフラッシュスターのドライバーと同じく、シャフトの挙動に癖がない。
ただしドライバーと同じシャフトのため、短い分だけ軽さを感じる。切り返しでややヘッドの重みを感じづらいので、打ち急ぐとハーフトップ気味の当たりになった。ヘッドスピードを上げようとするよりも、ゆったり切り返した方がタイミングが取りやすく、かつミート率も良くなる。
前作「エピック スター」の3Wに比べると、フェースの反発が上がり、かつスピンが少ない弾道が打ちやすくなっている。
ヘッドスピードが遅めの人が高弾道を打つのは簡単ではないものの、ティアップして打てばドライバーのような放物線弾道で飛距離を稼げる3Wだ。セカンドショットだけでなく、ティショットでも3Wを多用するゴルファーにとっては、非常に満足度の高いクラブである。