G425 LST ドライバーを西川みさとが試打「LSTなのにやさしい」
ピン「G425 LST ドライバー」の評価は!?
慣性モーメントの最大化を図ったピン「G425 MAX ドライバー」の兄弟モデルとして、よりロースピンで飛ばしたいプレーヤーに向けて発売された「G425 LST ドライバー」。前作「G410 LST ドライバー」の450ccより小ぶりな445ccのヘッドを、ヘッドスピード(以下HS)の異なる有識者3人が採点。まずはHS40m/s未満の女子プロ・西川みさとが試打評価を行った。
「思っていたよりボールが上がった」
―率直な印象は?
「試打前に想像していたイメージよりも、ボールが上がってくれて、打ちやすかったことに驚きました」
―イメージしていた球筋とは?
「小ぶりなサイズ感という見た目もあり、ボールが上がり切らず、低弾道で飛距離が伸びない、といったシビアな印象をもっていました。ロースピンモデルというカテゴリーからも、私のようなHS30m/s台のプレーヤーには扱いにくいのではと勝手に想像していたのですが、実際はロフト角(10.5度)通りの弾道の高さが出て、その打ちやすさにとても驚いてしまいました」
―特にボールの高さが好印象?
「そうですね。インパクトでの打感と、飛んで行くボールの高さが合っていることが一番大きいメリットだと考えます。思い描いた通りの弾道で飛んでくれる、やさしいLST。正直な言い方をすると、“LSTなのにやさしい”という言い方になると思います(笑)」
―前作「G410 LST」と比べてどう?
「前作のほうが、何球か打ち続けると徐々に良い球が出てくる結果となり、基本的な性能面ではそれほど変わらない印象はあります。ですので、最初からイメージ通りに打てた『G425 LST』のほうが、私のスイングには合っていたのかと思いました。また打感が、少し『G410 LST』のほうが硬めで、弾き感が強い点も気になってしまいました…」
―シリーズを通して「G425」の打感はやわらかい?
「はい、打感の違いはあると思います。『G425 MAX』も含め、G425シリーズのほうがG410シリーズより、総じてやわらかい。その分ボールを押し込めるため、予想よりも高い弾道が出ているものと思われます。『LST』はハードで無理と諦めていた人も、ロフト調整やシャフト変更で合わせていけば、うまくマッチしてくれるのではないでしょうか」
―どのような人向き?
「結局ヘッドが大きいと、スイング中での返しが遅くなります。小さい分だけ、操作してボールをつかまえられる。しかも、スピン量が抑えられるのであれば、大型ヘッドではつかまり切らないと嘆いている人にも、ちゃんと扱えるものになってくれるはずです。スプーン(3W)に近い感覚とまでは言いませんが、自分で操作して力強い弾道で飛ばしたいという人には、もってこいのモデルと言えそうです」
総合4.1点はMAXと同じ【総合評価4.1点】
【飛距離】4.5
【打 感】4.0
【寛容性】4.0
【操作性】4.0
【構えやすさ】4.0
・ロフト角:10.5度
・シャフト:ALTA J CB SLATE(硬さR)
・使用ボール:市川サンライズゴルフセンター専用レンジボール
取材協力/トラックマンジャパン株式会社、市川サンライズゴルフセンター
■ 西川みさと プロフィール
1977年7月10日生まれ、埼玉県出身。専大時代の1998年に「日本女子学生選手権」で優勝。大山志保・古閑美保らとともにナショナルチームで海外大会に出場した。2002年のプロテスト合格後は、飛距離こそ出ないものの、ショートウッドを巧みに使う技巧派として、美しいスイングを武器にレギュラーツアーで人気を集めた。