クラブ試打 三者三様

エピック SPEED フェアウェイウッドを万振りマンが試打「ティショット用に最適」

2021/05/01 05:00

キャロウェイ「エピック SPEED フェアウェイウッド」の評価は!?

石川遼が前作より+13.2ydの飛びを記録した「エピック SPEED フェアウェイウッド(以下FW)」。フェース裏の2本の柱「ジェイルブレイクテクノロジー」をAIにより設計したことで、ヘッドがたわみやすく、インパクトの力をより無駄なくボールに伝えることができるという。そんな注目のFWを、ヘッドスピード(以下HS)の異なる有識者3人が採点。フルスイング系YouTuber・万振りマンの評価は!?

「振り切れる人は限られてしまうかも」

西川と同じような軽いドロー弾道で距離も出ていた

―率直な印象は?
「思っていたイメージよりも、振り心地が重く感じられました。しっかりめに作られていると言いますか、ヘッドとシャフトを含め、全体的に重さがある点が気になります。実際に操作しながら振り切れる人は、限られてしまうのではないでしょうか」

総重量:318g、シャフト重さ:49g (※3W)と決して重い数値ではないが…

―全体的に重たい…?
「はい。シャフト単体が重いとか、ヘッドが効きすぎているとかではなく、全体的にズッシリしている印象。相当パワーのある人でないと、思い通りに操作できない気がします。ドライバーで例えると、同社の『エピック MAX LS ドライバー』やテーラーメイド『SIM2 ドライバー』といった、ハードモデルの流れを汲んでいる感覚です。スタンダードモデルというよりは、ハードヒッター向けの要素を強く感じました」

マーベリックFWと同じ形状のままリーディングエッジがやや丸い

―同時期発売の「SIM2 MAX FW」と比べてどう?
「分かりやすい比較として、『SIM2』シリーズのスタンダードモデル『SIM2 MAX』と比べると、『SPEED』のヘッドの重さやシャフトの硬さを明確に感じます。その分、しっかり振り切れれば、方向性は良く、飛距離も出る。FWとして使うのではなく、確実にフェアウェイを狙うためのティショット用スプーン(3W)としては最適と言えます」

低浅重心化で安定して強弾道を生む設計に

―構えやすさは?
「見た目はオーソドックスで、大きすぎず、小さすぎず、適度なサイズ感です。まさに“THE・スプーン”という典型的な形状。誰にでも合う守備範囲の広いモデルと言えますが、逆に特別どうこうということがなく、ユーザーが求める特徴とマッチする要素が少ないとも取れます」

高初速性能の向上こそがエピックシリーズの進化を物語る

―前々作「GBB エピック スター FW」と比べてどう?
「『SPEED』の特徴がない見た目に反して、『スター』はややシャープで、『GBB エピック スター ドライバー』に感じた振り抜きやすい印象を受けます。アライメントが取りやすく、弾道のイメージが出しやすい。ただ、『SPEED』のほうが飛び出していくボールの威力は上なので、見た目は『スター』、性能は『SPEED』であれば良かったのにと思いました」

「ドライバーが必要なくなるようなスプーン」と万振りマン

―どのような人向き?
「幅広い層に向けたスタンダードモデルというイメージよりも、やや上級者向け。アスリートゴルファーが使うべきFWかなと思います。HS30~40m/s台前半の人には、振りにくさを感じてしまうことが多いと思うので、あえて芝の上から多用するのではなく、ティショット専用として使うことをおすすめします」

重さの影響から打感3.5点△【総合評価3.9点】

【飛距離】4.0
【打 感】3.5
【寛容性】4.0
【操作性】4.0
【構えやすさ】4.0

・ロフト角:15度(3W)
・シャフト:ディアマナ 50 for Callaway(硬さS)
・使用ボール:リトル・グリーンヴァレー船橋専用レンジボール

取材協力/トラックマンジャパン株式会社、リトル・グリーンヴァレー船橋

■ 万振りマン プロフィール

登録者2万人超えのフルスイング系YouTuber。2017年よりYouTubeにて「-Mr.FULLSWING MEN-万振りマン」チャンネルを開設し、数多くの試打動画をアップ。豪快なフルスイングが話題を呼び、人気に火がつく。日本プロドラコン協会(JPDA)B級プロライセンスを取得。

キャロウェイ
「2本の柱」の進化が生んだ、石川遼+13.2ヤードの飛び
発売日:2021/02/19 参考価格: 36,960円