ピン i525 アイアンを筒康博が試打「i210要素が入った中空」
ピン「i525 アイアン」の評価は!?
ピン i525 アイアンをご意見番クラブフィッターが試打したら…【筒康博】
“飛び系ブレード”という新ジャンルを打ち出したピン「i500 アイアン」の後継として、ことし新登場した「i525 アイアン」。新たなキャッチコピー“ちょいブレード”が示す通り、スッキリした形状に磨きをかけ、飛びと操る性能の両方をブラッシュアップさせた。そんな同社の自信作を、ヘッドスピード(以下HS)の異なる有識者3人が採点。ご意見番クラブフィッター・筒康博の評価は!?
「見た目には想像つかないフィーリング」
―率直な印象は?
「バックフェースの見た目は『i500 アイアン』のような“ザ・中空”といった印象ですが、アドレスして上から見ると、『i210 アイアン』のようなクセのない形状とサイズ感になっています。また、中空構造の特徴である硬い打感や高い金属音はなく、ソリッドの中にもマイルドで心地いいフィーリングを感じます」
―同社の過去モデルの要素が入っている?
「そうですね。金属が持つソリッドなフィーリングと、複合素材を使用したマイルドな衝撃吸収の部分が共存している点は、『i210』に似ています。『G710 アイアン』のような、強く弾く感触がなかった点は意外でした。おそらく音の反響が少ないコースで打てば、よりマイルドな打感を味わえる。芝生の上でコースボールを打てば打つほど、気持ちいい感触に変わるモデルだと実感しました」
―どのような弾道が打ちやすい?
「感覚と見た目は『i210』に近い要素を感じますが、結果だけを見ると『i500』『G710』『G425』のような、高弾道のストレートボールが打ちやすいです。ドローやフェードを打ち分けようと意識しても、直進性の高いヘッドとケンカをしてしまう印象。ストレートにドーンと狙っていくほうが、ヘッド本来の性能が出やすいモデルだと感じます」
―同社製の他モデルも考慮して購入するべき?
「はい、考慮するべきでしょう。種類が細かくラインアップされたことで、ピンアイアンの中でも、自分のスタイルに合わせて選びやすくなっています。以前は『i210』と『i500』の間の差が大きかったのですが、そこを埋めてきたのがこの『i525』と『i59 アイアン』。『i210』よりもやさしいアイアンを求める人は、どちらかを選ぶべきでしょう。また、同社のアイアンは1本から購入できるため、セット売りにこだわらず、他モデルとコンビネーションしやすい。1本単位でカスタムオーダーできるので、自分好みにセッティングできる点も大きなメリットです」
―他社でいうと類似モデルは?
「入射角やスイング軌道、ヘッドスピードに関わらず、大きめの打ち出し角に対して初速をアップさせながらキャリーをしっかり出せる性能は、テーラーメイド『P790 アイアン』に似ているといえます。中空構造の弾道特性と複合素材の打感が、うまく形になっているモデルです」
―どのような人向き?
「現在、キャビティ構造の大型タイプから、ちょっとシャープなモデルに切り替えたいと考えているゴルファー。コンパクトな形状を選びたいけれど、寛容性は損ないたくない人向き。特にピンの他モデルを使用していて、新たに2~3セット目を考えている人には、イマドキで最適なカテゴリーとして、おすすめのアイアンです」
飛距離と寛容性で5点満点◎【総合評価4.4点】
【飛距離】5.0
【打 感】4.5
【寛容性】5.0
【操作性】3.5
【構えやすさ】4.0
・ロフト角:ロフト角:29度(7I)
・使用シャフト:NSプロ 850GH neo(硬さS)
・使用ボール:川口グリーンゴルフ専用レンジボール
筒 康博(つつ・やすひろ) プロフィール
スイングとギアの両面から計測&解析を生かし、プロアマ問わず8万人以上のゴルファーにアドバイス。インドアゴルフ「ゴルフレンジKz亀戸店」のヘッドティーチャーを務める傍ら、様々なメディアにも出演中。大人のゴルフ選びフィッティングWEBマガジン「FITTING」編集長として自ら取材も行う。
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