クラブ試打 三者三様

ヨネックス EZONE GT ドライバーを西川みさとが試打「打感が面白い」

2022/05/03 05:00

ヨネックス「EZONE GT ドライバー」の評価は!?

“分厚いインパクト”を追求したヨネックスの3代目「EZONE GT ドライバー」。「サイドウォール」と呼ばれるヘッド外周に厚みを持たせた構造を採用することで、効率よく慣性モーメントを高め、インパクトでヘッド挙動を安定させるという。そんな同社の自信作を、ヘッドスピード(以下HS)の異なる有識者3人が採点。まずはHS40m/s未満の女子プロ・西川みさとが試打評価を行った。

「ボヨ~ンからのバーン!が絶妙」

ミスヒットしても左につかまり過ぎることなくやや右方向の弾道に

―率直な印象は?
「打感がものすごくボヨ~ンとやわらかく、フェース面にボールがくっついてから、バーン!と離れていく感じが明確に伝わります。食いついているし、弾いているし、球離れが絶妙。他では味わえない面白いヘッドでした」

キャッチコピーは『DISTANCE. CRAFTED BY IMAGINATION(想像力によって作られた飛び)』

―面白いヘッド…?
「はい、表現が難しいのですが…(笑)。本当にインパクトの瞬間、面白いようにボールがくっついているのが分かります。そこから離れていくタイミングが、絶妙に心地いいです。早すぎないし、遅すぎない。フェース素材だけではなく、純正シャフト(RK-03GT)とのバランスも良いからだと思うのですが、とても計算されたフィーリングを感じます」

コンピュータ制御された精密“縦研磨”CNCミーリングフェース

―ヨネックスの1Wのイメージは?
「これまでヨネックスの1Wをあまり打ってこなかったので、この打感が継続的なのか、斬新なものなのかは分からないです。ただ、私のように遅いHSのゴルファーは、どのメーカーで打ってもそれほど大きく飛距離が変わらないので、余程のことがない限り買い替えようとは思わないのですが、この食いつき感は一度コースで試したくなる独創性があります。試打した1球目から、体感したことのない感触に衝撃を受けました」

新カーボン繊維2G-Namd&トレカM40Xを先端に配置

―純正シャフトはどんな特性?
「あまり良い表現ではないかもしれませんが、ヘッドの存在感が強すぎて、シャフトの特性が分からない。それほどシャフトがヘッドの邪魔をせず、バランスのいいマッチングなのだと思います。これ以上しなりすぎても、硬すぎても、違和感が生まれてしまうと思うので、ベストな組み合わせになっているといえます」

高弾道で直進性を重視した「450」と中弾道で操作性を重視した「425」

―「EZONE GT 450 ドライバー」と「EZONE GT 425 ドライバー」との違いは?
「全くといっていいほど違います。『425』は、『450』と比べてフェース面にボールがくっついている時間が短く、球離れが早いです。棒球と呼ばれる、高さのある強い弾道で飛んでいく半面、少しスイートスポットが狭く、ハードな印象を受けます。私のおすすめは断然『450』。打感も見た目も絶妙で、小ぶりなヘッドが好きな私にも適度なサイズ感です」

「この食いつき感は一度コースボールで試してみたい」と西川

―どのような人向き?
「『450』は、幅広いゴルファーに受け入れられると思います。感想を共有したくなってしまうほど、ユニークな打感なので、ぜひ多くの人に打ってもらいたい。特にHSが速い人は、この打感をどのように感じるのか。球離れが早い『425』のほうが受け入れられる気がしますが、どうなのでしょうか? 万振りマンさんの評価が楽しみです」

初の1W打感5点満点◎【総合評価4.4点】

【飛距離】4.5
【打 感】5.0
【寛容性】4.0
【操作性】4.5
【構えやすさ】4.0

・ロフト角:10.5度
・使用シャフト:RK-03GT(硬さS)
・使用ボール:川口グリーンゴルフ専用レンジボール

取材協力/トラックマンジャパン株式会社、川口グリーンゴルフ

■ 西川みさと プロフィール

1977年7月10日生まれ、埼玉県出身。専大時代の1998年に「日本女子学生選手権」で優勝。大山志保古閑美保らとともにナショナルチームで海外大会に出場した。2002年のプロテスト合格後は、飛距離こそ出ないものの、ショートウッドを巧みに使う技巧派として、美しいスイングを武器にレギュラーツアーで人気を集めた。

ヨネックス
飛距離の差は、創造力の差。
発売日:2022/03/11 参考価格: 82,500円