ミズノ「ST-X 220 ドライバー」の評価は！？

ミズノ ST-X 220 ドライバーをHS40未満の女子プロが試打したら…【西川みさと】

ミズノの世界戦略モデルとして、国内3代目となる「ST」シリーズ。なかでもつかまりやすいドローバイアス設計「ST-X 220 ドライバー」は、今季の国内女子ツアーで快進撃を続ける西郷真央の使用モデルとあり、注目度は増すばかり。そんな話題作をヘッドスピード（以下HS）の異なる有識者3人が採点。まずはHS40m/s未満の女子プロ・西川みさとが試打評価を行った。

• 1WのHS40m/s台・筒康博の場合
• 1WのHS50m/s台・万振りマンの場合

「フェース面カチカチ&シャフトもピンピン」

最初つかまり切らず右に抜けていたが徐々にストレート弾道に

―率直な印象は？
「打感は硬く、やや弾きが強い印象です。フェースから伝わる感触もさることながら、純正シャフト(ツアーAD GM D)のしなり量が少なく、総じてクラブ全体の硬さを感じました」

キャッチコピーは『THE NEXT GENERATION ～ミズノは、時代を超越する～』

―硬さ(フレックス)Sがハードスペック？
「そうですね。ヘッドもシャフトも硬いので、このバランスだとHS30m/s台にはハードに感じるかもしれません。個人的な感想ですが、クラウンがカーボン製だと、やわらかい打感をイメージしてしまうものですが、その印象と実際の打感とのギャップが大きく、1、2球目を打った際は、やや戸惑ってしまいました。スイングに応じたスペックであれば、また違った印象に変わると思います」

慣性モーメントを大きくしながら重心距離をやや短めに設定

―過去のミズノ1Wとの違いは？
「以前のミズノといえば、打感がやわらかく、小ぶりで玄人好みのモデルといったイメージが強かったのですが、『ST』シリーズに変わってからは打感が硬く、弾きに重きを置いているように感じられます。ヘッドの大きさや形状は、以前のイメージのまま、大きく外れずにオーソドックスで美しい。ミスヒットへの強さがありながら、操作性の高さも感じられる好印象なヘッドに仕上がっています」

カーボン総面積を前作より約40%拡大して余剰重量をバックウエイトへ

―つかまり具合は？
「兄弟モデルの『ST-Z 220 ドライバー』に比べてつかまり具合は高めのモデルで、私にはちょうどよく、高さも適度に出せていたと思います。ただ、今回は試打クラブのシャフトがピンピンに硬い印象だったので、ボールを右方向へ逃がしてしまうケースが多かったのですが、ヘッド自体のつかまり具合は申し分なしです」

重さ55g、クラブ重さ:約299g、トルク:5.4、中調子 ※全て硬さSの場合

―他社でいうと類似モデルは？
「海外ブランドに近いイメージではありますが、あえて性能を寄せている印象はありません。類似モデルを挙げるなら、本間ゴルフ『ツアーワールド TW757 Type-D ドライバー』。カーボン素材を取り入れた国産モデルの、重心設計＆反発性能の高さが特徴のクラブといった印象です。ただ、本間ゴルフは自社製の純正シャフト『VIZARD』とのセットで判断する場合が多いですが、ミズノはシャフトモデルでいろいろ感じ方が変わってくる。ヘッド自体はオーソドックスで、どんなタイプにもフィットしてくれる分、シャフトでいかようにもなるといった印象です」

「幅広いシャフトラインアップなのでHSに合わせて選べば◎」と西川

―どのような人向き？
「私もその一人ですが、ミズノのクラブを愛し続けているファン向き。その方たちの中でも、多くのゴルファーに順応してくれるシンプルな性能に仕上がっているモデルです。性別や年齢を問わず、自分に合ったスペックのシャフトを選べば、誰にでも合うドライバーだと思います」

評価は上々 オール4【総合評価4.0点】

【飛距離】4.0
【打 感】4.0
【寛容性】4.0
【操作性】4.0
【構えやすさ】4.0

・ロフト角：10.5度
・使用シャフト：ツアーAD GM D(硬さS)
・使用ボール：川口グリーンゴルフ専用レンジボール

取材協力／トラックマンジャパン株式会社、川口グリーンゴルフ

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